遠くにもえる空
なにかがやってくる 予感
甘いカフェオレで眠らせたこころに
透明な釘が刺さる
走る列車の軋みに
見送られていく時間
夕暮れの空はどこまでも美しく
わたしを ....
れっきとした おばあさんになってしまいました。いったい
これまで わたしゃ なにが身についたんでしょうねぇ。え、
なんですって ごめんなさい ちかごろ めっきり みみが
とおくなりましてねぇ。そ ....
うつ、という言葉が好きではありません
その言葉で
ああ、自分は、そううつというヤツなのだ、
と思えば
すこし、居場所をあたえられたような気にもなりますが
なんだか、その言葉ひとつで
自 ....
彼はカリスマ
カリオストロの城で
鉛筆削りに彷徨ってる
幽霊ボタンに片足を乗せて
ぎーこんばったん
正午の夜
細波がクロスカウンターで逆襲する
演算方式は逆ブリッジの卍固め
地表か ....
わたし知らない
あなたの海を
(わたしは知らない)
四季のない南国で生まれたことを
(どんな人間も知っているのに)
銃口を突きつけられたら 黙ってしまうことを
(どんな人間も知って ....
あぁ風が心地好い
明るい声が遠くで呼んでいる
何の不自由もない
(自由もないけれど)
何の傷害もない
(衝動もないけれど)
子供達も元気に駆けている
今日はなんと好い天気なのだろ ....
未来が濁っているのか
現在の俺の目が濁っているのか
果てしない悩みは果てしなく
揺るぎない想いは揺るぎなく
だけど何故だろう?
未来が濁っているのか
現在の俺の目が ....
おーぃ 山小屋から鬼火がみえるぞぉ
おーぃ 竜宮城から漁火がみえるぞぉ
おーぃ 海のかなたにゆめがうかんでいるぞぉ
おーぃ 空のあなたにまぼろしがうかんでいるぞぉ
おーぃ ....
星の輝きを見ながら
…故郷を出て三年
都会で暮らす私
汚れた手と心
破れた約束と地図
消えた友と愛
色んなものが私に触れ
そして…別れも言わず去っていった
....
味気ない庭に
晩秋はしのびこんでくる
柿の木の落ち葉と連れ立って---
そよとのかぜに対応しつつ
止まり木からとびたつ野鳥のように
....
虚
それは誰もいない町
ただ非現実な君を求めるのなら
それは変わってくる
青
常に時代の主役
いつもイキモノは求める それがほしいと
少し心が揺ら ....
ドアもウインドもない部屋で
かがりびのはぜるおとはきこえず
血のなかのこえもききとれず
猿ぐつわをされたわたしは焦っていた
カイロスのうしろ髪をつかもうとして
....
あさ まどをあけたら
ひものをやくにおいがした
隣家はさかのしたにある
我が家はさかのうえにある
日暮れ さんさくにでたら
しろいよじげんのにおいがした
雑木林のおくから
みじめな戦 ....
セピアいろした靄のなかでは
柄物を照り返す鬼火は見えない
(ふやけたエナージーが衰退したからか)
そして 空洞化した脊椎のなかにも
白物を跳ね返す漁火は見えてこない
(病んだ血が淀んでしまっ ....
世の中との違和感に照準せよ
人々が称え 人々が愛するものに
腐臭を感じ取る己の感覚に照準せよ
受容と癒しが蔓延するこの時代に
もう一人 人知れず共感の群れに加わったところで
それ ....
時の間に
時を分け
綺麗な 12等分の
パラソルが回る
かわいい雨が
頬をつたう
パラソルが揺れて
闇に落ちる雨は やさしい
きゅう・はち・なな・ろく
時の間に ....
あなたの
書いたもの
が
読みたい
なんでもいいから
淋しくならないように
たくさん たくさん
書いて書いて
そしたら
わたし
白ヤギさんのように
おいしく
食べる ....
山高帽
トレンチコート
マスクから漏れる
チェックメイト
春のフェアリーサークル
新緑生い茂る丘
(世界)の中心で
足許にチェス盤
黒 白 茶色い声と温い風
私達の為のオペ
木陰の ....
大きくてごつごつした 彼の手
左手にいつもしている時計の他に
ブレスとか
指輪をひとつだけ
飾ってみたいと思った
きっとよく似合う
今日、
ハンドル握った左手に
初めて銀のブレスを ....
※‥‥are you happy?‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥※
薔薇、の 科す 苦痛の、香炉 夢-巣食う
※‥‥are you happy?‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥※
架ノン式 の、意識 四季の、 ....
あのね
ゆきってね
かみさまがふらせる
おしおなんだよ
って
それをいうなら
さとうかと
合わせた両の手の
粗雑な隙間から
滑らかな液体が
落ちてゆき
跳ね返る硬さの
音 確かめた
深夜の台所
よりよい
冷たさへ
雨上がりの花壇で
しな垂れた華の名前を
密やかな微笑で保つ
あなたの目は
揺れる天秤の彼方
雲の晴れてゆく影
映す土を見て 滑らかに
細められ 晴天から
いつか 豪雨になり
土を流す ....
青く煙る 夕暮れ
窓から 黄昏の気息 忍び寄り
一人 聖書よむ 我
ロザリオ握り締め ラテンの呪文など唱え
夕焼けの紅 粗末な卓にかかり 青く遠く 紅 近く
偉大な日没を見入る もう夕べの祈 ....
空にかかる、一筋の虹は
七色の光で
人を引きつける。
君はきっと、きっと。
虹と一緒なんだね。
遠くから眺めることしか出来ない、
遠い。遠い。
かけ離れた人なんだね。
いつかきっと。
....
あなたが誰かを大切に思うように
誰かもあなたのことを大切に思っている
だからどうか嘆かないで。
寝室の白いシーツがほら
寝室の白いシーツがほら
赤く赤く赤く
もうすぐ赤く染まる
寝室の白いシーツ
洗濯したばかりの白いシーツ
もうすぐそこに来てる
ギラリと光り
すぐ赤く ....
風が吹いた。
そして、僕は彼女と出会った。
彼女は美しく、そしてまぶしかった。
輝いて見えた。
僕は、彼女のことを閃光のように輝いて見えると讃えた。
すると、彼女は、ありがとう。と ....
音はすれども、姿は見えず。
さっきから、衣擦れの音がします。
ここへ、戻っておいで、
わたくしとおんなじ幼い心をもった、
一番透明で
最も賢い
盲目の少女。
音 ....
『カッターナイフからの逃走』
手首を切る。其の或る美の宿る、しかし多分に内省的に成りがちな行為に、多くの人間が行き場の無い血液を流している。
其の、或る種捨て子の様な赤い愛への憐憫から、 ....
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