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どこへもいけない光の音が
橋の下を巡っている
水は鳴き
川は止み
雲は何かに引かれるように
ふりかえりながら海へ向かう
記憶でさえない小さな記憶
見つめる羽の目からこ ....
水に打たれて
鳥になる雪
おしとやかなだけで
いいのですか
花の吸いがら
雪硝子の背
どこかの国の
旗のよな空
黒い丸から
生まれた春とて
羽を知らぬは ....
服を二着
くるくる ほどき
糸に戻す
その指先
糸以外の
指以外の
何物にも ならぬ
その回転
その
細く
白い
無言
....
夜と同じものが立ちはだかり
窓の外は暗くにじむ
歌うは神の無い月
瑠璃色の雲の一節
苦しみの幾拍かをとどまらせて
雨
狼
すべての低いとどろき
午後の果て ....