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雨粒に触れて 膜は破れた
私の巡ったしるしの中に
遠く、緑が燃えた
児戯の様、六番目の足を伸ばす
かそけき予感は 手のひらの中
(水盤を御覧よ、花が 踊る ....
そして雪の中へ沈む
地上から十メートル
中空に横たわりながら
雪を待つ
冬のさなかにほおり出されて
わたしは海を夢に見る
深淵から
響いて響いて
波がわたしを呼ぶ
わ ....
少女は
夜半死んで、
乙女となって朝早く目覚める
花ほころぶよう、湯は赤く染まる
乙女は
夕べ死んで、
女となって昼過ぎに目覚める
うなじより、むせかえる花の香り ....