{引用=
コンビニエンスストア
レジにバイトのオバちゃん
ビターの板チョコ1枚だけ買おうとする若い男
店内、他に お客はいない
}
レジ:おにいちゃん、なんでチョコレート買うねんなぁ
....
あたしが
おしっこを
もらしそうになると
あたしに
数えろと命じる
あなたは遠い毒薬だ
神様の(宇宙の意志の)
その設計思想を
知りたいんだ(物真似 ....
悲しいまま、今夜は眠ろう
痛みが心を離れない
なぞる度
傷が広がるのがわかる
悲しいまま、今夜は眠ろう
知らないふりをして
忘れよう
はじめからなかったと
悲し ....
かつて私の心はまだ白く何も描かれず
風のような手触りがした
誰も知らず 一枚の草の葉のように
静かにそよいで穏やかだった
ふとあやまって落としたインクのように
すべてがいつか変わって ....
可燃ごみ用と書かれたビニール袋は
棺桶代わりにちょうど良い
真面目に生きても報われないのは私のせいか?
見返りが欲しいわけじゃなく
不公平を不満に思う
才能に憧れるのは才能が無い証明 ....
凍りついた瞳
どろどろの衣服
"汚れてなんかいない"
一寸先は白い闇に
埋もれ、惑い、雑踏に流され
"消えてなんかいない"
淡い期待 ....
液晶の画面の中では
愛と恋とが
消費されて擦り減って
それでも笑顔を忘れずに
人間の傍にぴたり、と
まるで一人では生きられない
飼い馴らされた犬みたい
マニュアルなんて
何も知 ....
こんな雪の日は
貴方がいた日を思い出す
舞い下りた雪が
二人寄り添う肩で遊ぶ
ひとつのマフラーを
二人で首に巻き
ずっとこのままがいいねと見つめ合う
また明日と別れたその夜
私 ....
翌日は温かだった
陽だまりは
哀しみのひかりだ
冬の夜が
音を立てています
雪のあと
月や星ひかります
翌日は温かだった
陽だまりは
哀し ....
わたしを手渡されたときの
あなた
ちょっと驚いたように目を丸くしてたよね
ぎこちなく両手で受け取ってくれて
すなおにお礼を言ってくれた
わたしは
この日のために生まれてきたようなもの
....
ぼくら凡人はよくこんなふうに思う
世界は俺がルールの方がうまくいく
そんなことひそかに深刻に思ってる
トマトを食べる
赤いものでも食べて
気持ちを入れ直す
赤い ....
都会の空に降る雪は
灰に似ている
熱かったものが冷めたあとは
元から冷たかったものとは
比べようもないほど
さみしい
なんにでもなれたんだと思う
(大人が入れるほどのかまくらをこ ....
美しい双子を前にしてわたしは歌う
二人ともそれぞれ美しいのだが
左の少女の手はとくに美しい
わたしは右の少女の手を取り
左の少女の手を美しいと思うのだが
左の少女の手を取ると ....
なんか腹ふくれる感じがうぜえ、
つーかなんか食べんのがめんどくさい。
がやがやして食べんのがめんどくさい。
時間が早く終わる気がする。
普段は一人がいいかもしれないと思う。
腹ふくれると気持 ....
まるで
天使と悪魔を
足して2で割ったような存在
天使が囁く、こっちへおいでと
悪魔が囁く、こっちへおいでと
白の世界と
黒の世界
どちらにも
なれない私は灰色だ
....
ああ
真に面倒くさい世の中じゃ
わしゃ
眠いんじゃ
ああ
実に面倒な世の中ですね
私は
とても眠いのです
灰色の想いの中
悲しみしか
見えなかった
自分だけが
『苦しんでいる』
そんな幻に惑わされ
いつも笑っている
君の心を
思おうともせず
ひたすら
ただ闇に
身体投げ出していた
君の瞳から
こぼ ....
すいしょうだま こわしたよ
きみのひとみにはいりたかった
くろくてきらきらひかってる
やみのなかのかすかなひかり
なにをみているの
ぼくをみすかして
ほかのだれかをみているの
そ ....
かってもらえよ
さわったらとげがささる
ピッカピカのバナナ
せなかもおなかのママに
かってもらえよ
生きる気
マンマン
みづうみ
マンマン
日 ....
牌にさわってしまえば朝まで麻雀
好きでなくなった愛人でさえ
会えば卑怯な純情で愛してしまう
もったいぶった冷たい男さ
キースよオレを粉々にせよ
牌にさわってしまえ ....
スノーネットワーキングサービス
雪がふるふる雪がふる
さっきより大きな白片が
歩道をねっとりと濡らす
SNSが発動している
スノーネットワーキングサービス
....
海面を
半音ずつ上下させ
間隔を
少しずつ狭めていくと
音もなく
止まったように
張り詰めた海面は膜を張り
そのずっと深くに沈んだわたしを
柔らかく包み
すくい上げる
....
あなたの痛み
あなたの毒を
あなたから
激しく
受け止める
あなたの闇がわたしを
循環する
心から発し
心で着し
すべてが黒になったなら
時間をかけて
一滴一滴
....
君の胸で飼われるうさぎになりたいと思う今日から欠けてゆく月
思い出を糸玉にして絡めとる 躓かぬよう掬われぬよう
耳たぶに可憐に小さく花咲かす君の愛するパールホワイト
我の ....
紫色のくちびるを震わせ
熱いコーヒーで暖を取るわたしに背を向けて
あなたはストーブに薪をくべている
見覚えのあるチェック柄の毛布
あなたの匂いを胸一杯に吸い込んでみた
冬の嵐の去った ....
愛を永遠という
きみはうつくしい
ものさしで
きみはただしい
はかるのをやめろ
海と日蝕
魂を永遠という
きみはかなしい
いれものに
....
冬の永く寒い夜
ふと目覚めると
胸の近く
暗がりの辺り
うぶ毛に包まれた
小さくて黒いかたまりの
軽すぎる体重が
かわいらしい
ちょうど昼間に
家の子猫を呼ぶと
飛んで跳ねては ....
誰の手にも負えない
お前たち自身の肌寒さが
漏れ吐く息の、
ごくまぢかに訪れて
今日もくたくたの
ダンボールと引換えに
アレやコレやすべてを燃やし、
煙りながら一日が終わる
....
この世界では
もう
寄り添うことができないので
わたしは
新たな世界へ
あなた探しの旅に出る
指を鳴らすと
広がる世界
影絵遊びで
小さな世界
新たな世界は
多く ....
寒いねって、つぶやいた
Fw:寒いねって、返ってきた
あなたの膝のうえで
まんまあるくなった
温かいねって、ささやく
温かいねって、返ってくる
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