すべてのおすすめ
ヘドロ化した日常に膿んで見上げる
ちっぽけなあたしから
ぽ
と
ん
と
散った恋心
真っ青な空に溶けて行く
気の早いケヤキは紅 ....
掌からうたが溢れ
あおいそらに吸い込まれていく
天上人の哀しみの衣を揺すり
流れ星がひとつ零れて散った
足下からうたが生まれ
あおい海原に 滲んで消えた
深海魚の喜びのざわめき ....
つるべ落としの夕暮れが
立ち尽くす人の上を
群青に染め上げていく
笑ったような月が
ヴィーナスを従えて
ゆっくりと
空にかかる
そして
青白い光が
窓辺で
謳っ ....
空の際を白くフリンジしている
入道雲はあぐらをかいて居直っていた
緑はいつの間にか黄色のまだら模様で
青の侵入を緩やかに許している
落ち葉の中カマキリはちゃっかり枯れ葉色
こ ....
シロナガスクジラの一家が
泳ぎ回れる程
頭の中は巨大だった
目の前は
人いきれで
ぎゅうぎゅうの
すし詰め状態
心が
あっぷあっぷで
溺れる前に
お風呂を
すみれ色で ....
じっくり
と
ゆったり
と
間延びした
と
きを巻き取り
一日が静かに
暮れていく
出番を待ちかねた
まんまる
の
ほころび
が青白く
煌煌
....
曖昧模糊のもこちゃんは
啓蟄の頃のヘッジホッグの同類である
もこちゃんは悪夢をムシャムシャ食する貘の遠い親戚で
ペガサスやユニコーンとも従姉妹筋かなんかじゃなかっただろうか
もこちゃん ....
びろうどの摩天楼のイルミネーションは
そら一面の宝の地図を
まねっこしているお猿のジョージで
洪水のように瞬く人々の営み
その埋まらない孤独のうたを
窓から溢れる光は囁いている
....