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夜の柱に伝わるもの
にじみたなびく煙の端々
昼の友の鼓動
原を走る火の行方
冬のはじまりを映して川は流れる
遠く静かな道のりをゆく
幻日の虹のまわりから
....
浅い夕闇をきりさく
白と赤の急行電車は
あたたかい愛情と
あわい思い出と
あかい空っぽの
カバンを乗せて
ゆっくりと隅田川に沈む
水面に浮かんだ
マミドリのヒカリの
デコボコは崩 ....
そこにいてはいけない
広がる闇がせまっている
いのちが傘を畳むように
ひとつの音楽がおわろうとしている
からみあう僕たち
下草の湿った野原で
傾いていく橋
今光が走った
ここには
....
轡の火
午後をめぐり
片翼の会話
道にまたたき
よみがえる
窓をあけ
両腕をひらくかたちの影が
飛び立とうとする鳥に重なる
はばたきはかがやく鉱を持ち
にじむ ....
炎天の下
雪兎一匹
気紛れで生まれた
雪兎一匹
我を見つめて
涙が一滴
真夏の雪兎
溶けてそれきり
気配を感じて
虫の音が止む
一瞬
あなたが
嘘をつく前の
静寂に少し
似てる
(黙れ黙れ)
通り過ぎた茂みから
虫の音はまた響く
(疑念のように)
夜は
み ....
荒野は祝福されている
たおれるな ふりかえるな
魔がさせば
魂をぬかれるから せめて
くるしんで詩をかくな
テンテン
赤い顔
肩に噛みつく
明日は
大津に
行くんだって
テンテン
緑色
優しくなる
明日は
牧師に
会うんだって
テンテン
白銀の街
手を取り合う
雪がやむと
帰 ....
たゆたうみたま
いずこへむかう
いぶきゆらゆら
ほどけてきえん
いしくもいちずに
まもるまなこは
かがりびゆらゆら
うつしてきえん
かなしかなしや
いわけなきこえ
ことのは ....
やはらかな ひかりの かけら
あつめて はなつ かほり
かぜの おびを ほどき
めざめよ
とほき ゆめの かなたより
はなは あさに ひらき
とりは ひ ....
くられ ねんね の
いと しゃみ あんや
ふるぎ おもや に
かえ とぐ そぞろ
にちにち からかむ
てづな の とんぼ
まくり まわし て
けんけん ぽん ちょき
....
飛散したガラスの破片が
危ないものだなんて知らなかった
キラキラとひかって
みんながとても喜ぶだろうと
そう思ってた
ひらいた おやまの
むこうの おそらに
ちいさく てをふる
おにのこ つちのこ
とんとん とんのに
とうせん はなおに
とんから とんから
とうそう はなおに
ひらいた ....
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