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震えるこの手で
睡眠薬を飲み干した
何もない
広大無辺の夢の中へと
自分自身をいざなう為に
それでも震えは収まらず
やっと私は事実に気付いた
震えているのは
この手ではなく
この ....
昭和生まれの私の肩を
平成の雨が容赦なく打つ
汚れや痛みは流されず
ただ剥き出しの私だけがここにいる
昭和という時代の終わりを
私は祖母の墓参りの帰り道
高速道路の車の中で聞いた
ま ....
誰か私に少しばかりの
愛と痛みを与えてはくれまいか
ちくりと刺すような愛と痛みで
この眠った心を蘇らせて
背負いきれない宿命を
投げ捨てて森を駆けても
方角さえも掴めずに
結局どこに ....