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身体の中で潮騒を飼っている
辞書はそれを焦燥や憂鬱や歓喜などというが
潮騒はそんなにもシュハリ、と
姿を変えるものだろうか。

生まれて初めての始発に乗った。
どうしてだろうかとは考え ....
風立ちぬ寒き手紙は寒椿花ぞ散るちる紅(くれなゐ)は君



せせらぎの凍てつく青に紅を差し夕闇となる寒椿かな



寒椿君のかわりに影連れて影が消えれば指先は夜明け


 ....
くしゃみをひとつする、と
私たちは地球儀から滑落して空に溺れる
あの日グラウンドから送った影は
手をつないだまま鉄塔に引っかかっていて
捨てられたビニールのレインコートのようだった

バス ....
「ブリザード」


梢吠え闇の怒りと共鳴し生を償う旅路震わす


零℃切るなみだ氷雨が張り詰めた世界の銀を裂くデリュージョン


ブリザード膝つき見上げる万華鏡身を刺す寒もい ....
夏が、また―――
怖いですか
あのひとの抜け殻だから

まひるの世界はあまりにも眩しく
夜の世界は、私には暗すぎる
いつからか
瞳が捉える色彩は
こんな風にゆるぎはじめて
 ....
通りゃんせ 通りゃんせ

ほそ道に咲く梅が香に
思い出づるは幼き日
祖母に引かれて踏み初めし
天神道の梅まつり

通りゃんせ 通りゃんせ

赤き兵児帯祖母が手で
結びて咲かす梅 ....
夢よりも一歩、現実に近かったから
振り返ることはたやすかったはずなのに

もうお風呂にはいった?
という彼の、決して難しくもない問いに
眠りに引き込まれるにまかせて
わたし、答 ....
喫茶店の中は
小さなロッジを思わせた
ランプの橙色の明かりは
それでもやはり薄暗くて
カウンター席の後ろでは
まだしまわれていないストーブ
季節に似合わなくても
この店には似合ってい ....
あなたとわたしは
たまに日常を共有する関係
そして言葉の世界で
たまに交わる関係

わたしのこころを
あなたが描くとき
あなたの横顔に
わたしを見つける



ただ ....
士狼(銀)さんのRin.さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
潮騒が撃つ- Rin.自由詩36*08-7-3
寒椿- Rin.短歌9*08-3-4
青を、- Rin.自由詩3008-2-18
組曲「白のみちゆき」- Rin.短歌16*07-11-16
空蝉の夏が、また- Rin.自由詩2007-7-13
通りゃんせ_★古語の宴参加作品★- Rin.自由詩17*07-2-22
しあわせのメロディー- Rin.自由詩17*07-1-25
初めての記憶- Rin.自由詩31*07-1-20
逸星- Rin.短歌18*07-1-10

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