通りゃんせ ★古語の宴参加作品★
Rin.


通りゃんせ 通りゃんせ

ほそ道に咲く梅が香に
思い出づるは幼き日
祖母に引かれて踏み初めし
天神道の梅まつり

通りゃんせ 通りゃんせ

赤き兵児帯祖母が手で
結びて咲かす梅の花
びーどろ玉を目となせば
くもゐを歩く心地せし

通りゃんせ 通りゃんせ
問はばやたれのほそ道か

通りゃんせ 通りゃんせ

いく春越えてまたも春
風に散りぬは白き花
明日はわが身と返すがへすに
うちつぶやきて香を愛づる
ちひさき手をとりいさ行かむ
天神道の梅まつり


手をのべて祖母のあゆみに合はせゆく
            幼き春の花の香のなか



自由詩 通りゃんせ ★古語の宴参加作品★ Copyright Rin. 2007-02-22 23:08:51
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古語の宴