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『恋って、どんなだったっけ?』と
思えるほど身も心も酷使する日々に ありがとう
なにが出るかわからない恋に浮かれる日々は過ぎて
手作りの愛には端から負担を感じつつ
....
お酒を飲むと
むかしは
食道から火がついたように流れ込み
身体じゅう燃えたようになったのに
いまは
まるで水のよう
そうやって
何杯もやっていると
目が回ってくる
すまし顔じゃい ....
もしもし雨よ 雨さんよ
いつまで降るの?
もうすぐ
わたしの誕生日なですけど..
空から
お札が降ってきますように
道端に
いい男が落ちてますように
....
あなたは四十になりました
お祝いに
枯れかけた木に
お酒を振舞いましょう
花が咲き
ふたりに散らしてくれるといい
美しいまま
散ってゆくのは
夢でしょう
酔いましょう
一夜 ....
熱を噴出す元気もないのだ
この身体は
惨めな思考に埋まっていく
塞がっているのは
向こうでなく
自分のほう
こころをたぐりよせる
うでを磨いて
影絵のように
いくらでも
二次元では
ふたり
美しく描ける
君のかたちと
私のかたち
重ねれば
叶わない望みも
遂げられた
気がした
....
彼はまだ若いので
エネルギーの向かう方向が違うから
この先
立ち入り禁止
不器用になった私は
他人の害になるのでしょうか
弱気をふと
洩らしたくなる
けれど
尖がって ....
わたしは
ここから地上を見ている
大気で霞む昼にも
誰かが見つけてくれる
よく見れば味気ない天体であるのに
そんなに想うのは
わたしが最後の衛星だから
振り返らない
嘘の顔
嘘の ....
朱色の雲が
いまだ蒼さの残る空に
虹を想わせる
嗚呼
今日は
こんなにも惜しく思う夕刻の空
地を這い回っていない時
君と見られたらよかった
飛んでいけるだろう
その色の中に溶けて ....
買い物は近くで
済ませたいのだが
近くの店はどこも
知り合いが働いていて
気がゆるんで
挨拶せねば
別人の顔を
見られてしまう
どう見ても
暇だから働いているようにしか見えない
暇 ....
給料日
給料日
今日は25日で
給料日
健康保険が
年金が
所得税が
昼飯代が
いくら引かれてるかなんて
どうでもいいのさ
金額さ
手 ....
いとしくて
乳房を
丁寧に磨いた
紅い薔薇のように
柔らかで
寂しげで
うちあけましょう
あなたに
逢いたいのです
汗をかいて
髪も
ほどよく人の匂いがします
....
舌足らずで
勝気
痩せすぎだよ
負けん気だけは
強いんだ
負けるが
勝ちって
嫌いでしょ
私
そっちだから
爬虫類の顔だよね
もしかして
人間の皮をかぶった ....
触れることも触れられることも
拒んでいた手
そんなことすら
忘れてしまった手を不意に繋ぐ
温かさ
そんな空想が
思考の隙間に挟まって
消え
誰も
何も知らない私を
存在させ ....
十代のころ
風呂で毎日肌を磨いていた
それは
白蛇のようになまめかしく
女というものは
綺麗であるべきもの
愛されるために生きるもの
それだけでよかった
なのに
酷いのですよ
....