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360℃の夕焼けは
わずかな休息をとり
夜がはじまるころ
宙に星をならべる
ぼくたちがみた
いくつもの風景は
今にもあふれそうなのに
それでもぼくたちは
未来をみようとしている
閉じ込められた魚たちは
ぶあついガラスのおくで
海の夢をみるのだろうか
そとにでると
すこしだけ
雨の匂いがたちこめていた
....
無数の星たちが歩く
そらをみつけた
もし僕のマワリを吹く風に
色がついていたら
たくさんの場所で
数え切れないほど
なまえをもたない
色に出会うだろう
そのとき僕は
シロツメクサの
....
きのうのかけらが
とぎれそうないきおいで
僕のからだをとおりすぎる
乾いた夜のすきまに
星がおちるのをみた
茎のおれてしまった
どこかのうちの赤い花
風に吹かれ
今にもたおれそうで
それでも
赤い空をみつけた花は
とても うつくしかった
....
生まれては消えていく日々
疲れたぼくのからだに
銀の雨がとおりすぎていく
風のない日に
ぼくは急いで
時計の針をもとにもどした