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電車は学芸大学を過ぎた
橙の薄日が
くすくす眼を射り
わたしは数年前に
逃がしてしまった犬の事を
茫洋と考えていた

毛並みの良い犬だった
ルクスと云う名で呼んでいた
或る日鎖をひき ....

こんなことできるんだ

腹の底から
あんな絶叫

後の痛みを考えず
打ち付けた拳

流れたマスカラ
振り乱した髪

ペンを投げ
グラスを割り
イスを振り下ろした

 ....
今日という日が来るまでに
いったい人はどれだけの涙を流したのだろう

ふと、考えたある日のバスの中

団体さま四十数名を乗せたのりもの
その中でたくさんたくさん泣いた

きっと、この団 ....
何を忘れたかったのだろう
街に一つしかない小さな駅で
男は窓の外に向かって手を振った
無人のホームでは鉢植えに植えられた
カモミールの花がゆれるばかり
やがて男を乗せた列車が発車すると
駅 ....
−波眠−さんの自由詩おすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ナミダ- 兎乃 し ...自由詩305-7-26
七人の男(手を振る男)- たもつ自由詩41*05-7-12

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