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何を忘れたかったのだろう
街に一つしかない小さな駅で
男は窓の外に向かって手を振った
無人のホームでは鉢植えに植えられた
カモミールの花がゆれるばかり
やがて男を乗せた列車が発車すると
駅 ....
男は十数年ぶりに平均台の上を歩いた
平均台はジャングルにかかる丸太の橋で
その下には凶暴なワニが口を開けて待っている
そんな子供のころの一人遊びを思い出しながら
晩、男はトンカツを食べ ....
男は冷蔵庫の中で傘を飼育している
夜の方が良く育つときいたので
朝になるとわくわくしながら傘に定規をあてるのだが
傘の長さが変わっていることはなく
その度にがっかりする
けれど男は知 ....
紫乃さんのたもつさんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
七人の男(手を振る男)- たもつ自由詩41*05-7-12
七人の男(平均台を歩く男)- たもつ自由詩1005-7-8
七人の男(傘を育てる男)- たもつ自由詩4705-7-7

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