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「虹が出てるよ」
と 人が言う
私は毎日
傷つけてしまったことの上に
虹を置く
後悔の念で
全て色は暗めだ
赤は ざくろ色
黄は 落葉色
青は 制服色
緑は たんぽ ....
すばらしい日は
目から はちみつが出る
下を見れば
青い空き缶が吸い殻入れ
もたれかかれば、白い壁はやわらかい
ドアをあけると
黒壁に詰まった、赤い自販機
吸い殻入れの隣に
....
「絶対」とか
「歴史に残ります」とか。
たくさんたくさんもっといろいろ
ナニかを見ていれば
そんな言葉は口から出ないハズだ
言葉を使いすぎだ。
「以心伝心」というものはございます。あります。
「思っていることは言わなきゃ伝わらない」「人の考えていることはその人にしかわからない」とか言います。
(注:ここでは、「言葉」 ....
「町田康みたいになりたい」
と言って出ていった人は
「みたいに」
と言う時点で
きっと 駄目なのだけれど
そういう私は
映画館で赤い便箋を買って
別れたい男に
「愛しています」 ....
倉庫に積まれても
思い出すのは 彼のことで
「藁が多いですよね」とか話していた
目の前の男に
「足1本ちょうだい
しがみついて寝るので」
と言ってしまった
外に出たら
これ ....
画家が
夜に立っていたので
話しかけた
きっと
目はジャイプールを向き
首から下が
飾り立てた子蛙だったので
「まだ見ぬ恋人」とは
昔の恋人のことですよね?
と 聞きたかった ....
「ずっと恋人でいましょう」
と言って 結婚をしました
結婚をして15年
ずっと敬語を使っていますね
「待たせました」
「出来ていますか」
が好きです
ついに私達の娘は
ロングス ....
初めて聞いた詩は
緑の麻スカート
白い足
私を小脇に抱えた母の
「ほんとに愛してるんだけどねぇ」
だ
今残ってるのは、縁側だけです
「石になる」
とは 聞いていたけれど今
あなたを探すと
胸が 林檎になります
柱に 「ゆるぎなくなりたい」
とかかれていたので
指でなぞっていると
重信房子みたいな髪の人が 近づいてきた
きっと この人がかいたのだ と思ったけれど 言わない
彼女が 砂の芽を ずっと指 ....
nm6さんの「公園」に対する感想に呼応します。
nm6さんの感想:
みんないなくなった後、また縄跳びを再開する女の子が浮かびました
呼応:
また何かを割りたいと思い
探しながら 跳ぶ ....
ほんとにあなたに会いたくて
阿佐ヶ谷とアムステルダムが 草続きだったら
走って行きたい と思います
足をとられるのは
たんぽぽのつるではなく
カマキリの白い糸で
血が流れると
あなた ....
赤い糸に 用はないけれど
犬の耳が とんがりすぎなので
爪を囲む
縄とびをする子を探していると
ピンク色のセータに 水色の縄で跳ぶ子がいたので
失礼して
卵を置きました
割れて出たのは 木屑です
カラス 雀 みみずく キリンなどが それを喰うので
「トッ ....
お別れには
銀杏の下で ごろごろ ころがり
大理石の上で 泣きましょう
「いよいよジャズを聴く時」 が口癖のあなたは
明日 聴くだろうし
私は 青い服を 買いに行く
膨らんでしまった
地球の半分の大きさになった
わき腹に インドネシアがささるし
南アフリカからドイツまで腕をのばすと
陽が射さないと 苦情がくる
こんなに大きくなったのに
考えるの ....
裸足ですか?
いいえ 林です
蝶ネクタイは?
蚊に喰われました
海へいきましょうか
カモメは飛んでいますか?
ええ、すぐりの実がなる頃です
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