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GoodBye May
Tsukasa Okazaki
窓から入り込む鈍い光が睫毛の上に乗って、爆ぜていた。あたしは、何度も瞬きを繰返して朝の角度を研究する。息を吐くとそ ....
風の飾ってある丘の土を掘り、階段を備えつけ、鉄の扉で施錠した、地下室に持ち込んだ
ものを、数えながら、ふたつだけ息をしているものがある。虹の、声帯を持つ双子を君が
連れてきて、僕はすっかり気に入っ ....
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「無風を狙って、あの鳥は飛び出した
籠から、あの人の隙を狙って、青空
へ飛んだ。傷付いた羽根で、ぼくは
風を感じる事が出来る。とうめいな
翼で、とうめいな空を、感じること
が ....