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{引用=
? 妖精
真摯すぎる球体に圧縮されて
解凍できない孤独
絶望は安らかな顔で
未だ眠っている
秘密にも行き場所 ....
{引用=
花の種を撒くように
あなたはゆっくりと回転する
スカートが揺らめき
微かな銀色が
しなやかな指先から
こぼれる
それが
遥かに
風花のように
わたしに ....
{引用=
羽ばたくものと咲くものの別れの日
そのそこに さらさらと
さらさらと ながれている
輝くものと沈むものの分かれのは ....
{引用=
まるで見通せない
乳白色の霧の中
時折 虹色の燦きが
不安定な夢の充実感
あれは幸福なひと時だったのか
すぐ近くに 君がいたのを
知りもしないで ....
五月の あまりの美しさに
ことばを 失ない
その 緑 みどり…
透きとおる五月
優しさにみちて
息 と 声 は
とおくあおく 呼ぶ
....
{引用=
夜の窓に遠く
過ぎる電車を
手のひらにのせる
人気の少ない座席に
ごとごとと震えながら
閉ざされたあなたの
かなしみは 何処へ行くの
私の身体は
透き通 ....
水に溺れて
魚は魚でいられる
空に溺れて
鳥は鳥でいられる
土に 木に
溺れて
虫は虫でいられる
世に溺れて
人は人でいられる
ともよ ともよ
私たちは
....
目覚めのあと 君は ポケットに
物語を入れて 歩き出す
星達がかすれてゆく
夜明けの波が
足跡を消す前に
渚でひろった卵の殻を
見つめても
思い出せない家路
....
捨てられたものの悲しみがわかるのは
捨てられたもの ?
誰も拾わぬものを
拾うのは ?
もはや健康すぎる心は
錬金の烈しい炎に揺らぐ 坩堝の中で
一魂のまずしい変化( ....
めぐりめぐる星雲に
招かれたまどろみは
開かれ 闇の中
光りが生まれ
現し夜は閉じられる
希望と魔法が
開花する
かくて
三つに割られた一日の
ひとつの内に自由は ....
背中あわせに
座った僕たち
手を伸ばして
あなたの手を探る
髪の匂ひ
白く柔らかな手
顔を見たことがない
顔さえ見たことがない あなたの
背の ぬくもり
夢では ....
水たまりを揺らす雲
深い底を過ぎる人
時の鳥が舞い降りる日に
透明の 次の 次の 次の
とうめい
震える音が冷たく
高みに白く屹立する城
流れつづける輝き
憧れて ....
寂しがりやに 性は重く
身体に深く響く 哀しみ
融合に胸を躍らせ
光を崇めながら
闇に駆けていく
美しいあの人
空しく延びた手
受けとめる胸は
塞がれてお ....
光のように
雨のように
ため息のように
降りしきるもののなかを
蔓のように絡みあい
いとおしみながら
天に昇ろうとする
心と にくたい
西風に流され
燦めくせせ ....
流星のように 突然 君は訪れた
罪と歓喜に 灼かれながら
その夜 世界を夢見る永遠者の 憧れ が
人ゆえの この白熱の炎 であることを 私 ....
こんなにも高い こんなにも深い
世界の間で 君の夢を 見た
美しい鳥よ そのとき たしかに
僕 は 君を見る 方法 だった…
....
青空の
窮み
藍
星空
孤独だった少年のころ
走っても
たたずんでも
振りかえっても
吹く風は 仰 ....
降りやまぬ雨
風が吹き
雲が流れている
水の中
流れ流れて
雫が温かい
それは なあに
むこう側に君
こちら側
水の中
たそがれて
....
朝が来ない
出せもしない手紙の 長い夜
想うのは君のことばかりだった
遠回りして
君の教室の前を通り過ぎてみようとしたとき
階段のところでいきなり 出会ってしまっ ....
二人の人間が死ぬと、一匹の猫が生まれる。だから
猫の目は 時々 左右 色が違う。
昔、ある国に「世界一美しい王子」がいました。彼は「世界一幸福
な王子」とも呼ば ....
ぼくがつきをみると
つきもぼくをみる
かみさまつきをおまもりください
かみさまぼくをおまもりください
(谷川俊太郎 訳)
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