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屋上に登るとそこが彼の家で
夜空は曇りがちだったけれど
さそり座の鈎がどすぐろい雲間から覗いたので
東西南北は把握できた。

方角がわかっていると気分がいい。

屋上の端には手すりも柵も ....
カブトガニに少しだけ似たその生き物は
畳半畳ほどの大きさで
ぜんたいは乾いた肉色だった
甲羅の両脇から生えた二葉の

としか言いようのないものが
彼等の体重を支えた
掌に ....
本論にうつる前に、まず文章についての私の考え方の一端を述べたいと思います。私は、たいていの主題はわかりやすい文章で書くことができると考え、わかりにくい文章に出くわしたら、執筆者の腕が悪いのではないかと .... 海の底に潜む深海魚が
巨大な目で
わずかな光をとらえるように
目をこらしていましょう

そうすれば
この暗闇に
光を見いだせるはず

貴方の隣にいると
いつも泡のように
綺麗な言 ....
機械に変わり果てた
冷たく硬い手足
なくした血の臭いを
求めて這い続ける
わたしはヒトでしょうか
あなたはヒトでしょうか
紅茶を淹れてみます
ヘドロを吐いてみます
すっきりしないままに ....
よごれっちまったかなしみなんて
そんなもんまだ書くつもりかい
でっちあげなよでたらめ書けよ
あんたはあんたを信じなさいよ
それができなきゃあたしは知らん
勝手にやんな好きに嘆きな
あたしゃ ....
{ルビ湖=ウミ}を{ルビ守=モ}るは{ルビ巨=オオ}いなる蛇
山を守るは{ルビ猛=タケ}き山びと
ダイラ坊は山{ルビ跨=マタ}ぎ
{ルビ龍=タツ}は天に踊る
{ルビ言霊=コトダマ}{ルビ幸=サ ....
私は大腿骨である
私は頸骨である
私は肩胛骨であり鎖骨であり肋骨であり
胸骨であり恥骨である

私は横紋筋と平滑筋である
私は繊維質の束である

私は気嚢であり胃腸であり  ....
指のあいだからこぼれてゆく、
アルファベット、
ひらがな、
漢字、
カタカナ、
見覚えはあるけれど読めない象形文字、
もしかしたらヒエログリフ、
言葉になる以前のかけらたち、
さりりと ....
血が出るまで掻きむしるかさかさの肌は
乾燥した高地のミイラより無様だ
ミイラになっても美女は美女
みずみずしくてもブスはブス
こたつに半身潜り込んで
少しずつ消滅してゆくなら
どんなにかい ....
おめでとう
あなたは三億だか五億だかの精子から
たったひとつ生き延びた
毎月トイレに流れてゆく卵子から
たったひとつ生き延びた
なんて運がいいのおめでとう
私も運がよかったのだけれど
あ ....
夢の中で川を下ったのと云ったら
ああそうなんだきみも下ったのかと
あのかたは云ったのだけれど
そういうあのかたは
夢の中で川を下ったことなどないのだと
わたしは知っていた

ほんとうのこ ....
サッカー場には
虹になりそこねたかけらが落ちている。

足も頭もかすりさえしなかった、
何人もが身体をこちらに向けたのに、
とひとつのかけらが嘆く。

飛んでいった方角には誰もいなかった ....
霧は晴れた 夜は明けた そして戦争は終わった
だからこそカーニヴァルがひらかれ
娘たちと青年たちはみな
陽気な音楽のリズムに身体を預け踊り狂ったのだ

レイヴンよ おまえは覚えているか
戦 ....
妬ましきをみなの名を
記しては破り、
願へども叶はぬ懸想を
綴りては破り、

執心こめたる{ルビ玉章=たまずさ}を
{ルビ文車=ふぐるま}に納めしをみなは
{ルビ西方=さいほう}へ去りて ....
[黒き衣に]

星は輝けども
我を導かず
月は地を照らせども
我を照らさず

我が手を取りて
道示したるそのひとは
黒き{ルビ衣=きぬ}召し
闇に立ちたり

さればこそ
黒き ....
正月からこっち、急性肝炎になるわ風邪をひくわでぐちゃめちゃな毎日を過ごしている。昨日ようやく雑炊が食べられ、今日ようやくベッドから這い出せたというくらいで、いつまた寝込むかわからない。そういう状況でネ ....
千波 一也さんの佐々宝砂さんおすすめリスト(77)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
オパール- 佐々宝砂自由詩205-2-11
浜辺- 佐々宝砂自由詩4*05-1-25
ポエム派宣言1「詩のわかりにくさ」- 佐々宝砂散文(批評 ...19*05-1-16
希望について- 佐々宝砂自由詩8*05-1-11
四六の唄- 佐々宝砂未詩・独白3*05-1-10
七七の唄- 佐々宝砂未詩・独白9*05-1-8
言霊幸わう我が天地に- 佐々宝砂自由詩2*05-1-4
言うまでもないこと- 佐々宝砂自由詩1005-1-4
涸れ井戸スコープ- 佐々宝砂自由詩705-1-3
がり_かりり- 佐々宝砂自由詩7*05-1-3
春風献上- 佐々宝砂自由詩605-1-2
まるでどこかにつながっているかのように- 佐々宝砂自由詩704-12-31
虹の軌道- 佐々宝砂自由詩104-12-28
真昼の霧、あるいは老いた詩人たち- 佐々宝砂自由詩304-12-28
文車妖妃- 佐々宝砂自由詩204-12-27
月光庭園_—大正風な少女趣味のソネット—- 佐々宝砂自由詩1*04-12-26
私の詩にポイントを入れてはいけない- 佐々宝砂散文(批評 ...4*04-1-13

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