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息をしなくなったおまえを
かたわらにそっと置いて
土を深く掘り返す
樹の根
固い石
そんなものをひとつずつどけてゆく
おまえの眠りをさまたげるものが
ひとつでも少なくなるように
無意味 ....
マヨネーズの大好きなおまえは
なんにでもそれをかけたがる
それはもう見境なくて
見ている俺は食欲が失せる
どこへ出かけて食事をしても
注文がきたら開口一番に
「マヨネーズある?」って聞くな ....
僕が君の恋人でなくなって
君からおとうさんと呼ばれるようになってもうどれぐらいたつだろうか
人並みに恋をして結婚した僕たちは
人並みに親になって家庭というものを築いている
僕は君を昔のように呼 ....
夜半の月は無情に蒼く
帰ると誓った影はない
白菊の花は夜露に濡れ
冷えた袖はしっとりと重い
長い旅だとあなたは言った
待てぬと叫ぶこの手には
あなたが残した一輪の菊
時は重陽、誓いの盃
 ....
天に輝く月をみあげて
あれが欲しいとおまえは泣いた
水を両手にすくいためれば
掌に小さな光の幻
それは本当の月じゃないと
おまえは唇をとがらせる
おまえの見ているその月と
今手の中にある ....
買ってくださいとうつむき加減に
冷えた指先は白い花を思わせた
不幸を売り物にできる時代じゃない
他をあたれよと背を向けたとき
飛ばされた風に散らばる花片
見開かれたままの瞳は残像をとらえ
 ....
千波 一也さんの一筆さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
埋葬- 一筆自由詩2*05-5-9
マヨネーズ醤油- 一筆自由詩4*05-3-7
主夫- 一筆自由詩4*05-2-23
白菊の露- 一筆自由詩2*05-2-22
掌の月- 一筆自由詩5*05-2-19
雪花- 一筆自由詩13*05-2-4

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