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人の足跡や足音が消えて行くのは
目に見えるように分っていた。
あの場所では
自分を疑うより、他人を疑ったほうが
人の居場所として適しているのかもしれなかった。
番になれなかった蝶々結びがひとつ。
咽の頭が
ひとつふたつ飛び出して
あてのない渇きを訴えている。
共に立ちえない辺の先が
行方知れずになりたいと訴えかけてきた。
叶わない全体 ....
あの情に流されない無垢で無口な壁が好きだ。
いちびる陽日に怯えることもなく
時間にも逆光していくかのような、あの壁が。
ユゥアマイサンシャーィン マイオゥンリィィサンシャーィン
先入りの名付け親達。
造られ半分、何かが欠けていく気がしていた。
絆創膏が、絆創膏ではなくなった日から
どことなく世界が
意気地なしになったような気がしている。
育児を失くした名付け ....
降りてこない遮断機の前で
ひとり半目の
通せんぼ。
向こう岸の空気。
酸化しないと決めたはずの鉄が
怯えるかのように
急激に震えだす。
半目の背丈ほどある姿が
決まり事の便 ....
空気より軽くなった実についての考察。
(遠くから見えたい人)
ほら
あそこに浮いているのが見えるだろ?
(不十分すぎた不純さ)
強引様のお出ましさ
あれにはなんてったって
知らん ....
物理に従っていた日記の
そのページの切れ端で
何処からか抜けていく空気を束ねて
物に埋もれている日々の中に
忍ばせ埋め込んでやる。
味わいは
いつだって知らん顔。
時間に裏切られ ....
四の並びを避けたい一心の
番狂わせな四隅の角。
帯状の試験管に潜む
冷たい仕打ち。
隔たりに、突き上げられている事実は
送り手の番に
どうしても従ってくれない。
注意が反れて ....
真っ白く巨大な雲に
薄くて淡いグレーの雲が
今にも食い千切られようとしていた。
止まっていることと
動いていることが
まるでわからなくなる。
ぼやけた真実が
確かな真実になったり ....
指の境目に現れる透明な詩話
越えたように波打ち続けている
記憶を邪魔者にしようとして
うっかり波にさらわれることもなく
取り残されてしまう
同伴する記憶が欲しがるガラスを
もっと増 ....
札付きのポスト。
語れない物陰に隠れて遊ぶ夜。
コマ送りカラクリ人形の
差し入れを飲み込んで
心なしか
夜が明るくなった。
思い付きで
錆びにくい鉄のことは
錆びない鉄と呼ぶこ ....
誘導された庭園で、不意の深呼吸。
どういうわけか
頂いた気分になれずにいた。
吐き出そうとすればするほど
それだけ加算されていってしまう。
吸い込み口としての宿命を捨てるための知恵が ....
雨が置いていった湿度
長気の除湿を待つことは無理そうだ。
過して失われていく途中で
雨親から離れ落とされた湿度たちが
それなりの密度で群れながらも
迷子顔して近づいてくる。
身体に ....
末広がりなクローバー。
支えの広がりは、図であるがゆえに必要。
日の目を見ない予測のために
はみ出しのところを、無理に曲げたのではありません。
こうやって事が二転三転する間には
はみ出し ....
水蓋が波打ったから覗きに行く。
搭乗回数をメモしておいた壁に手をあてて
今度は足元を、かすめ取られないよう慎重に。
浮き足立ってしまう中身は
ひもで括って下に降ろしてやる必要がある。
....
芯と同化して立体となる。
直立するための平地の上で、立体となる。
直線が曲がった軌道を描くように
この芯もまた
曲がった軌道を描くことができるはずだ。
(幻の引き手の人)
芯の曲が ....
動く石ころを
温められるような気がして。
場面の一部には
通りすがりに
志が引っかかることがある。
意中に収まることであるなら
延長されるべき場面とされ
その場に長く止まろうとす ....
取り付け可能な器具で
是非、この胸の部分を開けてやって下さい。
使い覚えのない器具で
どうやって開いてやればいいのです?
(同席、同罪の)
私は客でもあり、進行役でもあります。
こ ....
右のマスの滲み。
まさかと思っていたら
左マスにも滲みがあった。
利き腕に嘘をつくようなことは
右と左の両方が許さない。
主体と主題が、慰め合いながら
互いに肩を並べてしまった時か ....
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(49)
タイトル
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日付
場所がつぶやけないなら
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yuugao
自由詩
3*
11-10-13
水を得ない海辺にて
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yuugao
自由詩
4*
11-10-6
隔ての隣人
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yuugao
自由詩
1*
11-9-30
習性液
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yuugao
自由詩
1*
11-9-29
教え込みの彼岸
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yuugao
自由詩
6*
11-9-26
命綱のしなる夕方
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yuugao
自由詩
1*
11-9-22
空虚の道しるべ
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yuugao
自由詩
2*
11-9-20
自室にて
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yuugao
自由詩
1*
11-9-10
止め処なく、取り留めなく
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yuugao
自由詩
2*
11-9-7
三十分後の青春
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yuugao
自由詩
1*
11-9-4
然れど平坦な夜
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yuugao
自由詩
4*
11-8-30
ニューエイジ
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yuugao
自由詩
3*
11-8-28
過失器
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yuugao
自由詩
3*
11-8-20
合挽きの言葉
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yuugao
自由詩
4*
11-8-17
ガラスのしわ
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yuugao
自由詩
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11-8-15
矢芯
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yuugao
自由詩
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11-8-11
はぶられみちで
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yuugao
自由詩
7*
11-8-5
取り替え、付け替え
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yuugao
自由詩
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11-8-4
調和の予定
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yuugao
自由詩
2*
11-8-1
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2
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