すべてのおすすめ
あの河が望んでる
一つの答えが出せなくて
ごめんね

気の利いた答えは
出払っていて
今頃は海原だろうか

あの河が清らかに見えて
その跳ねた水の飛沫に
打たれた誰も彼もが
感銘 ....
およそ七十億の人間が
仮に敵になったとしても
たった一人の君が居れば

強烈な眼光も
手に握らされた刃先も
何も痛くない

およそ七十億の人間が
仮に煽てに来たとしても
七十億の中 ....
角に追いやられた居場所を
ゆとりと無理やり読んで
朝まで遊び呆ける

大人気ない強情は
時には余力に気がついて
無駄と呼ばれる作業に勤しむ

それが一人遊びの業の楽しみ
と言えたら幸 ....
メダカは気弱な小魚だって
それが定義だと
それが憐れだと
勝手な思い込みが押し並べて

それがあまりにも{ルビ酷=むご}いと
両手で包み込もうとする
君の余計な優しさが
彼等の胸まで押 ....
青い瞳の中に
沈みかかる方舟

手を振れば
手を振り返す
遥か彼方から

震えた体を
異人の言葉が抱きしめてくる
温め合う心と心

黒い瞳の中から
ありったけのサンキューを
 ....
振り返ることすら忘れて
あっという間に
時を重ねてきた

不安も愚痴も気にならない
それくらい忙しいって
いいこと?
うん そうかもしれないね

お節介屋さんが たまらずに
{ルビ ....
君の目と太陽が重なりあう時
キツイ日差しを和らげる雲は
すぐそこまで駆けつける

君が一人で地を{ルビ這=は}う時
視界を遮る{ルビ朝靄=あさもや}は
一目散に寝床に帰る

君の手が{ ....
これから起きる人も
これから眠る人も
いつもの朝だ

やかましいアラームも
ガラガラ声の鶏も
イビキをかくオジサンも
この世に存在している賑わいも
いつもの朝だ

全速力で
朝が ....
何かが叶うことを
素朴に夢見て
人間は生きている
   一日一日を

地味に踏みしめてね

たった二百年も
生きれない人間なんて
太陽からみたら
それは ちっぽけだ

なんてね ....
美だと ひけらかす者は
美の何者でもなくて

美が うぬぼれない存在だと
言わしめてくれる

{ルビ他人=ひと}を美だと
アッケラカンに言い切る度量が

美なのか
それとも
たわ ....
二〇一二年の一雫が
左肩に落ちる

乾いた肩が ほら笑った
指で払った雫が
隣の肩にかかる

右肩の笑みが増す
隣の肩が羨ましげに
指をくわえる

余計でもない一雫が
転々と分 ....
雨はとっくに 止んでいるのに
畳めない傘の中で
君は静かに濡れている

君だけしか聞こえない雨音は
周りの朗らかな声も上書きしてしまう

あなたには聞こえない この叫びは
通りすぎるビ ....
明日は 今日よりも軽やかに
    と我々は{ルビ希=のぞ}んで
今日は 昨日よりは{ルビ厳=おごそ}かに
    と我々は慎む

平穏になればなるほど
勝手にもがいて 考えこんで 苦しが ....
{ルビ汚=けが}れに{ルビ雪=そそ}ぐ
{ルビ咎=とが}に{ルビ雪=そそ}ぐ

{ルビ汚=けが}れは溶けて
{ルビ咎=とが}は溶けて
{ルビ垢=あか}は溶けて
一緒に溶けて

愛を注ぐ ....
三原色が肩を組む
交わり一つになったスクラムが
停滞した気持ちを動かす

真っ赤な嘘を
交わり一つの色が
忘却してくれる

フラットにしてくれる季節が
私達に接近してくる
春だ
 ....
何かが{ルビ蠢=うごめ}くのを背中で感じた
後ろを振り返れば
モゾモゾと動きまわる

何一つ微動だにしない筈の
心の虫は笑いながら蠢く

痒さは手では届かず
イライラで集中できない
 ....
あの日以来
飛ぶことが怖かった
離してくれないと
地上のせいに僕等はしていた

黄昏てばかりの僕等を
ずっと見つめていた夕陽が
かわりに沈んで

会うたびに膝を突き合わせて
会うた ....
眠りの舟は行き先を天に託す
私は知らぬ間に
川のほとりに
抜け殻を置いて

サラサラと流れる小川を
一人 小舟を漕ぎ始めた
春風に押されて

もの欲しげに
小舟を見下ろす
タンポ ....
今でも あの場所を流れています
高速道路の車列が整然と
途切れない 地平線のように続いて

形にならない声を
無差別に浴びて打たれ
そして 流れ 流れていく河

大きな河の膝の青タンを ....
遙かぶりだった信濃路
そこはペダルが都会よりも
緩やかに漕げる

遠慮してくれる
夏の日差しが
あなたの気配りよりも優しかった

裏庭の沼に急ぐ鴨の親子は
人間との僅かながらの境界 ....
譲れる花 ゆとりある胸中
譲れない花 窮屈な嫉妬

晴眼のように 総てが見通せる
不思議な胸中
邪魔な信念が総てを遮る
不可解な嫉妬

譲れる花 お人好しな花
譲れない花 揺るぎ無い ....
この爪を折っても
しぶとく生えてくる

この爪を折っても
歳を取れば 記憶は遥か彼方

この爪に火を点せば
僅かながら この灯りで
道に迷うこともないと口にすれば
痩せ我慢だと隣人は ....
逆立ちしてみれば
総てが180度 別世界であります

たった一人 逆さまな様は
見ず知らずの者から見れば 滑稽であります

この視線で眺めれば
ぞんざいな気の流れが
清浄な気の流れに見 ....
東京よりも冷たい 氷の陸地
夜もしんしんと深まって
冷え切った雪が
我慢出来ずに
{ルビ懐=ふところ}に落ちていきます

散らばった日本語が
冷たい雪で{ルビ埋=うず}もれます
私一人 ....
十二月某日
この地はまだ吐いた息が白くならない
気温はこの時期にしては穏やかである
相反して 福岡の繁華街は喧噪としている

次から次へと
多系統の行き先を掲げた市バスが滑り込み
 ....
月曜日
突き刺す気嵐の中
若い女が ビールを振る舞う
突き刺す気嵐の中
マネキンの片手に数羽の鳥が止まる

火曜日
隕石が飛び交う真夜中
若い女が アイスを振る舞う
隕石を避けて生き ....
若葉は青臭くていいと
老いた葉が
羨ましげに
鑑賞している

尖っていた葉は
あなたを守るため
傷つけるためじゃない
でも 遠ざけたのは

青くて頼りない葉だったから

そ ....
あの{ルビ鋼=はがね}の壁を
いつしか破れると信じて
今日まで生きてきた

壁一直線に何度も叩いた拳は
赤鬼よりも おどろおどろしく
涼しげな白の壁が 次第に青くなっていく

この一振 ....
海沿いを走る列車が
波飛沫を浴び
潮風を{ルビ喰=く}らってサビまみれだ

通りすがるたびに
このリビングに{ルビ軋=きし}む音が
クロスに跳ね返ってこだました

生活の一部となった音 ....
この香りが五月でもないのに
懐かしさが全身に{ルビ迸=ほとばし}る
僕は気になる この香りが

逆らいに倒れた僕をそっと
この華奢な体が抱いてくれた

揺れまいと
木の葉が{ルビ頑=か ....
恋月 ぴのさんのsubaru★さんおすすめリスト(59)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あの河- subaru★自由詩17*12-8-8
七十億分の君- subaru★自由詩10*12-8-1
余白- subaru★自由詩20*12-7-12
メダカ- subaru★自由詩18*12-4-24
サンキュー_ベリーベリーマッチ- subaru★自由詩18*12-4-17
回顧- subaru★自由詩13*12-4-1
君の知らない所で- subaru★自由詩15*12-3-25
- subaru★自由詩11*12-3-22
淡い- subaru★自由詩21*12-3-12
- subaru★自由詩13*12-3-7
余計でもない一雫- subaru★自由詩11*12-2-29
傘の中で降る雨- subaru★自由詩12+*12-2-23
明日- subaru★自由詩20*12-2-19
雪ぐ- subaru★自由詩11*12-2-16
- subaru★自由詩8*12-2-15
心の虫- subaru★自由詩20*12-2-10
夕鶴- subaru★自由詩17*12-1-28
午睡- subaru★自由詩27*12-1-17
なぐられ河- subaru★自由詩24+*12-1-8
ゆるやかだった夏- subaru★自由詩15*11-12-25
譲れる花_譲れない花- subaru★自由詩18*11-12-21
- subaru★自由詩12*11-12-18
十二月十二日の水- subaru★自由詩19*11-12-12
雪が降り始める頃- subaru★自由詩12*11-12-7
「ね」はあげたくない- subaru★自由詩14*11-12-5
マネキンの若い女- subaru★自由詩16*11-12-1
柊と人- subaru★自由詩17*11-11-27
- subaru★自由詩16*11-11-20
廃線- subaru★自由詩24*11-11-10
あすなろ- subaru★自由詩22*11-10-31

Home 次へ
1 2 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する