すべてのおすすめ
ほんとに大事にしなきゃいけないことを
私はすぐに忘れてしまう
思い出すために忘れてしまうかのように
まよいごとが
広がる道はいつまでも
広いまま
思い出せ
心の中の声をきいて
並んでるだけで
仲間にみえるけど 傘
ヒトの顔がみえないだけで 傘
安心できるね
大きいとか
小さいとか
綺麗だとか 地味だとか
あるけど 傘
どれもいいよね あっていいよね
....
大事なものになると
わかっていればもっと
大切にしたのに
なくなってしまうまで
気づかない
みんなそうなの?
当たり前だとおもってしまった
呼吸さえも
だれの了承もえないでいい ....
私が心配だったのは
あなたが私に
泣くなよ
そういうのかも知れない
と思ったからです
あなたが私の
笑顔だけがすきなのなら
私は今朝の花みたいな
微笑を枯らせない
ゆうらと ....
いろんなことが
ぐちゃぐちゃしすぎているから
もう全部 おなべに入れてシチューを作る
真っ白な クリームシチューを作る
いつもの手順で
気持ち抑えて 切るしかない野菜を
ひと呼吸 ....
私は祖父が嫌いだった
まじめで 正直で 社会のために
人のために自分を犠牲にする人だった
自分だけでなく家族もそれに従わせた
だれもしていない
そんなことは理由にならなかった
し だれ ....
祖母はいつだって母の跡を消そうと
黙ったまま手縫いの布で
家のあちらこちらを拭いてゆく
母は眉間に皺をよせて何も話さない
祖父は しんでしまった祖父は
なぜ遺影になって笑ってるんだろう
....
あけた窓から入る風
ふわりと浮かすカーテン
いたずらなのね私の
心 少し動く
まぶしい光りすぎて
ただ見つめるだけの
夏は 私にとって少し遠い存在
歓声はいつも遠くできこえていた ....
当たり前のことを
当たり前にやるのが
当たり前な人間だとしたら
当たり前なことを
当たり前にやれない
私という人間は ヒトではないのかな
認めたくないけど そうなのかもしれ ....
眠れないとあなたが泣くから
夜の外を探しにゆく
たらりと垂れた夜の糸口が
あるはずだからそれを探しにゆく
ほんとうはあなたのそばにいたくないから
せっぱつまった顔で でてきただけ
せめ ....
片足けがしてひきずったら
地球はなんて歩きにくいと思った
階段は多すぎるし人も多すぎる
田舎という言葉が頭の前のほうで絵になった
隅っこにいるのはあいつじゃないか
おおい おおい
ち ....
なにも持たずに生まれました
未来さえ
約束されずに
ほしくてほしくて泣きました
与えられると信じて
母でしょうか
父でしょうか
私を創ったひとは
私を抱いたでしょうか
夢をみ ....
まだ生まれてきていない言葉を探した
生まれていないのだから
つくるしかないとおもった
見上げると桜が咲いていた
お前は私のこどもではない
桜がたしかに言った
私の記憶には桜があ ....
夜中に灯油をいれる
つばめが驚くから電気をつけられない
灯油をいれるもの
懐中電灯で照らすもの
ふたりで作業することになる
ひとりでできることなのに
つばめがぬくぬくとすごすために
....
あたたかい言葉がいいだろか
優しい言葉がいいだろか
夕暮れ時の帰り道
欲しい言葉を考える
雨 雨ふれふれ
ふったとて
帰る距離にはかわりない
なのに人は傘さすせいで
みえない壁 ....
もぐっていたのに起こされて
携帯電話の音でした
向こう側からきこえてる
終わりの知らせの音でした
冬きたりなば
春です 春 が来ました
花です 花 が咲きました
夢の中で溺れてい ....
給食費を払いたくない親がいるらしいけど
その子供は大食いらしいよ
なにより給食がすきなんだって
おかわりっていう声が明るいんだって
教室とろうかの隔たりが なくなって
オープンスペースに ....
おやすみ
ゆっくり休んでね
そういってもらえたらなぜ安心するの
おやすみ
いい夢みてね
そういってもらえたらなぜ見れそうな気がするの
たとえひとりの部屋でも
おやすみ ってつぶや ....
行方知れずの星を
また探しにゆこうか
今日は君と一緒じゃないけれど
いつもの道へ
渡る橋はもうかかっている
ひとりだってこわくはないよ
君はそういって振り向かずに歩く
音をたてずに君 ....
ごめんなさい とあなたが言うから
ぎゅっと抱きました
生きていたくない とあなたが言うから
なにも言えなかった
息をしてるだけで ごめんなさいと
あなたが手紙に書くから
息をしていてく ....
子犬が母犬にじゃれる様子が
かわいいというあなたをみる私
あなたという母親を見る娘の目で
あなたが私を生んだことは確かですが
私は私の意志で生まれたんですと
いう機会はない
あなた ....
気付かれないようにそっと埋めた
悲しみを夜中に掘り起こす
僕の愛犬と
別に犬なんていなくていいけどさと
言いながら鎖をぎゅっと握り締める
僕と愛犬は鎖で繋がってる
どちらが飼い主かなん ....
割れた指先に機械油が染みて痛いという
まるでヒトゴトにそれを聞く
吹き荒れる風は私の首筋を叩き
ごっとりと前のめりになる背中になる
ふと
目の前にあのひび割れた指先が現れた
びしゃ ....
君がはらはらと はらはらと泣くから
僕はただ おろおろと おろおろとするしかない
君がほろほろと ほろほろとこぼす涙に
僕はただ ふわふわと ふわふわと夢ごこち
あやまったってゆるされ ....
祖父が死んだ
ほんでもえらいわ
そう言って祖父は私の手を頼りに起き上がった
寝ているままでいい
そう言う私を制し
それは昨日のことだった
いつものようにコンビニで
祖母のおに ....
おとうさん
そう呼ばせてください
あなたをおとうさんと呼んだ記憶がないのです
おとうさん
こっちをむいてください
あなたと視線をあわせて話したことがないのです
おとうさんの娘として ....
死ぬことを考えてきた
死ぬことを考えてきた
いつのまにか
生きることがわかってきた
自分にとって
生きることがわかってきた
眠る前に
朝がこないことを祈り
朝になって
今日が ....
地球は丸いのに
底辺があるんだって
堕ちてしまったら
もう戻れないんだって
地球が丸いのは
外から見るからだって
中は三角形で
底があるんだって
てっぺんは尖がってて
おっと ....
上には上があるという
横には横があることを
だれもちゃんとはわかってない
並ぶってことは重要だ
生きることを認めることだ
同じ地球の同じ場所に
並んで生きるということだ
上には上 ....
どうしようもないことなんか
考えたくもないのに
どうしようもないことしか
考えたくない時間になる
昼間あれほど楽しかった想いも
すっかりふとんの中へ旅立ってしまったから
いい人ぶっ ....