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かなしいことはするすると
てのひらをとおりぬけていけばいい
みなとまでもうすこしあとすこし
きもちのはれるすきまをさがしてる
気負いを目に浮かべて立ち上がり
停車する電車のドアの前で
....
夜の骨格
白く品性を保った
孤独
孤立とは
アイソレイションとは
ただ向かい合うために
悲しみが訪れるのであれば
僕も君も壊れた宇宙の
円盤で
いつまでも
ロンドを踊っている
....
うさぎがぴょんこぴょんこ跳ねて
喜望峰を回り 予想以上に低い
僕の査定額を目にする
ラララ ラベンダーの落日よ
遠くで自転する目に見えぬ惑星の軌道に
僕の心の寂しさをそっと寄り添わせて
....
干からびた革の装丁に
そっと手のひらを添わせ
花びらのように軽い
ページをくるわたしの内奥に
懊悩は滴る
融点の低い金属の
自由さとまたひとつ季節を
経巡りここへたどり着いた
....
さざなみがさらっていった
いつしか悲しみが
すべすべとした滑らかなものに
変わっていくように
すこし冷たい雨が研いでいった
行き先を見失うときはいつでも
はじめに心をひらいた場 ....
夜の淵からわたしがこぼれ
わたしの淵から夜がこぼれる
固いビスケットを菩提樹の
お茶に浸して深深と雪
積もる声もことばもあるし
誰からも等しく遠ざかれば
せわしなく人の世に生きていたこ ....
ことば
この言葉
遠い言葉
声、言葉
遠い声、言葉
届かない
届かずにとどまる声
言葉、超えたらば
超える言葉
超えて届く声
孤島へ
言葉、孤島へと届く言葉
声、孤島へと超えて ....
好きな花束ねて 花束作ろう
好きな花束ねて あの子に贈ろう
迷いの白と気負いの赤を
一緒に束ねて あの子に贈ろう
波に打たれて もう涙も流せぬ
そんな人の 心を暖める花束
大切な誰かに ....
スノビスムの撃鉄を起こし
シャルル・ド・ゴールに降り立った
着陸までは青空だった
雲の上だから当然だ
愛やその他の悪意を捨てて
身一つで旅に出るならば
そのような悪意から逃れられず
....
side A
ふゆの朝は
空気が澄み
題名がない
そのせいで
すれ違う人
配達する人
散歩する犬
徘徊する人
みな一様に
言葉を求め
言葉を探し
気がつくと
別々 ....
繭の中身を確かめに
ヴェランダからするんと
カーテンを伝って降り
君の夢へ移動する
月無き夜のこと
君の小さな体に
無数に穿たれた
秘密の森のこと
心に生い茂る銀色の
すすき ....
12月
エヴァが未来はないと語った
僕は片手に花瓶を持ったまま
理不尽に暖かい12月の空にカーテンを開いた
人は心のはるかどこかに
過ぎ去りし恋の記憶を閉じ込めて
何も傷つかなかっ ....
まにまに
君の背中に空を見上げてた
決着はすでに着いている
失うよりずっと前に君は
僕の心を連れて旅に出た
知らない街の懐かしい場所も
懐かしい街の知らない場所も
素敵なものに出 ....
かなしみの淵をなぞるゆめ
鋭利なガラスで指を切るゆめ
開いた詩集を風が繰るゆめ
その一ページに血をこぼすゆめ
うすももいろの唇に
ぼくのインクで紅を引くゆめ
まだ汚されぬやわはだに
....
神妙にいたすしかない
まどろっこしい夢の淵で
足を踏み外し一路はるばると
緑のさやを開いていく
ジッパーで世界は
夢とこちらに隔てられている
片側通行でないので
夜は眠る決まりなのだ ....
その詩を書いて僕は死ぬ
浮遊して目的もなく
受け取り人指定もなく
切手も貼られていない
これといって特別ではなく
目新しいところもなく
自己弁護も含まない
一人で生きる感謝の ....
恋月 ぴのさんの瀬崎 虎彦さんおすすめリスト
(16)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
生き死にの意味を
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瀬崎 虎 ...
自由詩
3
10-4-19
___痛みが訪れるのはそれから
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瀬崎 虎 ...
自由詩
4
10-4-12
ラララ_ラベンダーの落日
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
10-3-31
ネオンと抑圧
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5*
10-3-27
フリクション
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
10-3-24
今よりずっと澄んだものに
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
7
10-1-16
この言葉
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
09-12-26
花束
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4*
09-11-26
この街を好きにはならないと
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5
09-11-8
ふゆの朝は
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
09-11-3
月鳴夜
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
17*
09-9-2
12月
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4*
09-8-28
まにまに
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
8*
09-8-27
ゆめ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
8*
09-8-23
ジッパーで世界は隔てられている
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
6
09-8-17
その詩を書いて僕は死ぬ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
7*
09-5-15
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