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渚を歩いていたときのことだ。
波打ち際に、細くなめらかな黒い曲線が描かれていた。
それは波の姿を象って視界の及ばぬ範囲へと延々と続き、
足元に目をやれば無数の点の集まりで、なにかの種を思わせ ....
6月25日 0:17am
パパとママが罵りあう声が床を転がってる。
なんで朝まで帰ってこないの、からはじまって
どんどん醜くなる言葉たち。やがて高周波に達する。
悲鳴は床にたた ....
{引用=
憂鬱でふくらんだポニーテール
不満でとんがったハイヒール
足がつっておぼれかけたクロール
干したまま雨にぬれたキャミソール
....
わたしの中の真昼の闇
闇の中の狼の虹彩
虹彩の中のおまえの影
ふるえている
耐え切れない心を
掻き毟るための
1/4拍子を宿した指先
どうかわたしの爪を切っ ....
{引用=わたしの家は 田んぼの田の字の真ん中にたっていて 画家が住んでいます
誰も彼の姿をみたことはないのですが 彼は確かにいるのです
どの故郷にも どの町にも どの家にも 彼は必ずいるのです}
....
6月4日AM0時05分
玄関の鍵をあけ、
わたしを窮屈な女に閉じこめている
ストッキングを脱ぐときが楽園。
爪をひっかけて伝線、
1回500円の過ちにイライラする。
....
手を引かれ歩く。
懐かしい匂いのする君
その面影は記憶の水底
私が潜水夫になって強く握り返すと
つないだ手には水たまりができて
空の色を映す。
薄暗い緑の茂みの奥までくると
....
キミのあいさつは
風が頬をなでるみたいで
キミの哀しい歌は
心の奥で優しく響いて
キミの世界には
朝露のひとしずくにも光があふれてた
風がやんで
歌もやんで
静まり ....
{引用=つかめない キミの正体 月と知り 浅い夢に まどろむ夕暮れ
....
人の耳にはピチピチなんて
明るい音ではねる鰯の水揚げ
にぎわう港から鰯そのものへ視線をうつせば
全身でわななく声が 流線形のまま突き刺さる
何万もの銀の鱗が震えている
....
そらまめ そらまめ
ぎゅっと つまってる 大地のちから
ぎゅぎゅっと つまってる パパの汗
ぎゅうぎゅう つまってる ママの愛
ぎゅうっと ....
寄せる波に向かって
心の潮「A/アー/(ラ)」の音を放つ
わたしと海はパラレル
返す波からは原始の抑揚
「G/ゲ-/(ソ)」の音がかえってくる
海は ....
太陽という名を持つその花は
光の輪郭を持っていて
「笑って」
と、ほほえみかけてくるのです
大切なものを失って
すべてを噛み殺して
悲しみよりも深くたたずむその人の
かすかな ....
あさとよる
うみとそら
砂浜は境界線
ふたつでひとつ
よせてかえして
あいまいに笑ってる
目はふたっつ
耳はふたっつ
瞬きのためいき
ふたつでひとつ
すってはいて
風が遠くを ....
{引用=嬰子の褥
闇のひとつ奥に蠢動する白光体がたしかにあった
血に焼かれた嬰子が視えない手のひらに止まって
私の身体に続いている
いやへその緒はぜんまい状に闇に溶けて
それはもうわ ....
買いものの途中
「ちょっと 待ってて」 と
ふいキミはどこかへ
子犬みたいな笑顔が
走って もどってくる
その手には
青いリボンをかけた小さな箱
....
わかちあう わたしは
みんな わたしたち
花をわかち
春をわかつ
街をわかち
ふるさとをわかつ
笑い声をわかち
淋しさをわかつ
本をわかち
音楽をわかつ ....
キリンのキリコさんは一年生
新学期の係ぎめ
だれよりも遠くまで見わたせるので
背の高いキリコさんは
学級委員になりました
大好きなカモシカくんは
うさぎさんと保健 ....
暑いでもなく 寒いでもなく
気温という言葉の存在すら忘れ 柔らかな光につつまれる春心地
昨日まで鈴なりに咲いていた桜花は 「全ては夢だ」といわんばかりに姿を消し
雀を思わせる褐色の枝々の ....
毎日 ベタベタするのはニガテ
ランチ食べるのも 映画見るのも
買い物行くのも 小旅行だって
ひとりの方が気が楽だったりする
メールの返信だって 律儀な方じゃなくて
よく心配か ....
わたしは、ここ
あなたは、そこ
この距離は因果律
決して縮まることはない
時間はいつも嫌になるくらい前向きで
振り返ってはくれないから
誰もが桜の空を仰いでいる ....
ななつ葉/僕
ねぇ、君は「無限の幸福」なんてものを信じられる?
今ココに確かに存在しているんだ
無限の幸福/ななつ葉
のクローバーが。
子供たちがサッカー ....
かあさんと旅した町は
あいにくの曇り空
灰の四辺に囲まれて
虹のリボンが
ゆれてます
ねがいよかなえと
ゆれてます
愛情はピンク 健康はみどり
お金は ....
? 蝶
シ/モクレンの一秒は
蝶の魂と同じ
奇妙に歪んだ美醜の契りが
爪先で蠢いて翅にかわる
うす紫がゆっくりと溶け出し
バスタブの温度を下げる
浴室で眠る蝶の夢は
完全に対称 ....
「ねぇ。」
「ねぇ、キミ。」
「ねぇ、ねぇキミ。」
無限廊下の、うさぎいすが鳴きました。
淋しいうさぎいすは、死ぬのです。
無限廊下に並ぶのは
無限個数のうさ ....
季節を生む長針は
花の踊りを軽やかに刻み
日常を運ぶ短針は
轟音の突風で
踊り子のフリルをゆらす
瞬間風速
一面に立ち込めるのは、この春の香り
シャッター音
静止する時間が ....
TOKYOを繋ぐ
循環で繋ぐ
数珠繋ぎ
の、
細胞を繋ぐ
個々の魂で繋ぐ
IKEBUKURO 589,837
SHINJYUKU 785,801
SHIBUYA 445,730
....
昼下がり
並列自転車のトンネルで
独りの黒猫に出会いました。
一目で野良だとわかるほど
やせ細った背中が
今にも消えてしまいそうに見えたので
カタカタ揺 ....
さ。く。ら。ち。る。ち。る。
さ。く。ら。ち。る。
文字は花びら、桜散る。
て。ん。て。ん。て。ん。て。ん。
転々と渡り暮らした町々の
別れの記憶に桜散る。
....
いつものように
髪を結い
いつものように
紅をひく
わたしは何も
かわらない
置き去りの
この部屋で
恋しい
恋しい
恋しいと
嘆 ....
恋月 ぴのさんの夏嶋 真子さんおすすめリスト
(61)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
海と蟻
-
夏嶋 真 ...
自由詩
25*
09-7-2
雨中の虹
-
夏嶋 真 ...
自由詩
20+*
09-6-27
ロールキャベツをキャセロールで
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
11*
09-6-18
影
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
25*
09-6-15
田園パレット
-
夏嶋 真 ...
自由詩
19+*
09-6-8
フィクション
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
22*
09-6-3
紫陽花
-
夏嶋 真 ...
自由詩
26*
09-5-25
星に願いを
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
18*
09-5-23
夕月_
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
12*
09-5-21
さかなの目
-
夏嶋 真 ...
自由詩
15*
09-5-19
そらまめ
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
17*
09-5-15
渚のドレミ_アゲハの音_木星のカケラ
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
19*
09-5-11
ソレイユ
-
夏嶋 真 ...
自由詩
22*
09-5-7
ふたつ
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
19*
09-5-2
「嬰子の褥」返詩_胎児のわたしから母へ
-
夏嶋 真 ...
自由詩
30+*
09-4-28
4/21の記憶装置
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
12*
09-4-21
わけあう
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
15+*
09-4-18
キリンのキリコさん
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
7*
09-4-14
幽霊
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
7*
09-4-11
なんとなく
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
18*
09-4-7
四月一日より五月一日へ
-
夏嶋 真 ...
自由詩
16+*
09-4-1
クローバー
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
11*
09-3-30
素敵なねがいごと
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
12*
09-3-27
psyche_Ⅳ〜Ⅵ
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
20*
09-3-24
無限廊下の、うさぎいす屋
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
10*
09-3-21
春風電車
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
9*
09-3-17
循環する緑
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
4*
09-3-12
黒猫の航路図
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
9*
09-3-10
さ。く。ら。
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
17*
09-3-5
忘れるまでが恋ならば
-
夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
11*
09-3-2
1
2
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