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寒風に手指をかばう
待つとも待たないともいえぬ朝まだき
冷え切った空気が
空高くから透明に降りて
ちいさな公園の
遊具に残る最後のぬくもりを絶やす
ほぅ、と湿った息を吐く

 ....
すこしの未来から
この腕の中へ
孕みきれずに通り抜ける風
逡巡の末に口をついた言葉は
よるべなく
冷えた石畳へ滲み込んでいく
たった十五センチの命


声が 風にのるのは
 ....
灯りのともったキッチンから
作りたてのグラタンの匂いがした
お取り込み中の真剣な顔がおかしくて
ただいまは、たぶん言わなかった


暑いときには熱いものがいいんです
そんな説 ....
恋月 ぴのさんの久遠薫子さんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
東京- 久遠薫子自由詩26*07-12-6
紫雲- 久遠薫子自由詩5*07-11-18
今宵ぼくらは- 久遠薫子自由詩6*07-9-2

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