すべてのおすすめ
息を吸うては、吐き 

息を吸うては、吐き 

ヘッドフォンで塞いだ 
左右の耳に流れる
素晴らしいメロディ 

( 魂 )の、充電。 

自らもうたいながら 
日常へ踏み出す、 ....
川崎LAZONA5階 
木のベンチに腰を下ろした僕は 
各階に店の並ぶ円形広場を眺める 

小さく見える人々の
行き交う傍らで 
ステージに立つ 
君の唄声を聴いていた 

君の息子 ....
「スライディングをして 
 サッカーボールを蹴った 
 ナカムラシュンスケ 

 が映るテレビを見て 
 小さい両手を頬にあて 
 幼い兄と妹は 
 ムンクの顔を並べる  」 

と ....
 無表情に首を傾げた 
 自転車の整列する駐輪場の上 

 線路に吊り下がる 
 モノレールは監獄の面影で走る 

 昨日の重たい疲れを残し 
 眠りながら吊革にぶら下がる人々 

 ....
「 抵抗することに疲れた 」 
そう言い遺してある友は 
自ら世を去った 

思い通りにならない日々の 
不自由な鎖を巻いたまま僕は 
しばらく横になっていた 

ランプの灯りの下 
 ....
もしかしたら 
病気で半年前に退社した
若奥さんのUさんは 
日々ずっこけるこの僕を 
きらいじゃなかったかも?と 
今さら思う 

僕は特別Uさんに 
ホの字だったわけでもないが 
 ....
道を歩きながら 
開いた本のなかに 
在りし日の老いた詩人は独り 
捲れる頁から頁へ渡り歩く 
無声映画の季節 


   * 


 冬 

上野駅の踏み切りの橋の上から 
 ....
ネオン街で同僚と飲んで
赤い顔ではしゃいだ夜遊びの後
やけに寂しい帰り道 

終電待ちのホームに並び 
線路越しに見える 
広告募集中の真白な看板が 
自分のこころのように見える 

 ....
田舎の駅の階段を 
せーらー服の少女は軽やかに上り 
ひらひたと舞うすかーとのふくらみに 
地上と逆さの重力が働いて 
自ずと顎が上がってく 

まったくいくつになっても 
男って奴ぁい ....
「卵」という文字が 
何故か哀しく歪んだ 
誰かの顔に見える 

「卵」という文字が 
何故か背中合わせに俯く 
ふたりの人に見える 

「卵」という文字が 
何故かずっと倒れずに  ....
「ひでぶ!あべし!あちゃちゃちゃちゃあ!」 

歌舞伎町のライブハウスで 
登場した幕間詩人の 
雄叫びを聞いた翌日 

職場への道を歩いていると 
古びた赤いポストの下に 
「北斗の ....
わたしの心と体というふたつは 
風の息吹に包まれながら 
透けた紐に結ばれたひとつです 

体が体のみならば 
わたしは只の人形です 

心が心のみならば 
わたしは只の霊魂です 
 ....
三十年の間 
一つ屋根の下ですごした 
八十八の祖母が 
悪性腫瘍と知ってから 

街を歩いて目に映る 
すべての人が
やがては空に吸い上げられる 
幻の雫に見える 

曇り空の果 ....
  夜空をみつめて
  歩いていたら 
  遠くの星が瞬いた


{引用=孤独でもいいじゃないか・・・

きみのいる青い{ルビ惑星=ほし}も 
ここからみれば 
宇宙に ぽつん と浮 ....
仕事から帰り 
洗面台でうがいをする 

ぶく ぶく ぺぇ
ぶく ぶく ぺぇ

まっしろな洗面台の
お湯と水のつまみは 
少し飛び出た両目で 
真中のましろい底に
丸い口を空けたま ....
春雨の降る夕暮れ時に 
私は傘も差さずに 
飲み屋の前で 
酔っ払った学生達の 
笑い声を背後に 
高田馬場駅への道を行く 

吉野家の入り口に
貼られたポスターは
先日婚約発表をし ....
東口を出た歩道橋に 
一人立つ 
目の見えない 
フルート吹きの奏でる 
あめーじんぐぐれいすの 
音色を前に 

手押し車の老婆は通りすぎ 
土産袋を持ったサラリーマンは通りすぎ 
 ....
休日の昼過ぎ 
先月から通い始めた 
自動車学校へゆくと 
校内のすべての車は停車して 
教習コースの道に並ぶ 
紺ブレザーの教官たちが 
にこやかにキャッチボールをしていた  

長 ....
  {引用=わたしはすでに 
わたしそのもの}


自ら望み 
生まれてきたわけでもなく 
自ら選んだ
両親と国と時代でもなく 

窓辺に置かれた鉢の 
枝葉を広げた小木のように  ....
毎日働いてると 
なかには 
いろんなボールを 
投げてくる人もいる 

前のぼくなら 
しかめっ面で 
乱れ飛ぶボールをそのままに 
取ろうともしなかった 

これからのぼくは  ....
終電近い電車を降りて 
人もまばらなさびしい道を 
今日一日の労働の 
汚れた作業着つめこんだ 
きんちゃく袋をぶら下げて 
今夜もおいらは{ルビ闊歩=かっぽ}する! 

思い出すのは  ....
新宿駅のホームで 
母親が呼んだ駅員は 
先っぽがクワ型の棒で 
線路から何かをつまみあげた 

猫の死体か何か?と 
恐れおののき見ていたが 
つまみあげたのは 
桜色の靴だった 
 ....
昨夜からの強風で 
停まってしまったモノレールの車両が 
ホームを離れた線路の下に 
ぶら下がっている 

一月前、自ら途中下車した 
君の人生のように 

骨壷の前に坐り
遺影の君 ....
恋人を亡くし 
自らのこころを立て直そうと  
遠い旅先で 
免許取得の合宿に入った君は 
今日初めてのハンドルを握った 

仕事から帰った僕は 
君のブログの日記を読む 

「ギア ....
久しぶりの路上ライブで 
再会した彼は 
唄い終えると 
ギターを背後の壁に立てかけ 

白い吐息を昇らせて 
小鳥みたいに震えてる 
ファンのみんなに 
ほっかいろを配る 

昼 ....
ぼくが司会をする朗読会の前に 
亡き友の魂に祈る為 
愛する作家の遺作に出てくる 
上智大学のクルトルハイムを訪ねた 

洋館の重い木の扉を開くと 
暗がりの壁に 
一枚の肖像画があり  ....
この世から 
姿を隠した彼の面影  
浮かんできそうな 
月夜の道 

なにもかも 
すべてをなくしたところに 
「 無 」があった 

四十九日が過ぎる前に 
彼のいない自宅に
 ....
文学講座に参加した後はしごした 
歌舞伎町の居酒屋「エポペ」で 
酔っ払ったかれらは千鳥足のまま 
無数のネオンの下で人間が渋滞する 
新宿駅までの道を歩いていた 

「エポペ」のカウンタ ....
雪のつもった日のバスは 
渋滞でみんな遅刻のはずなのに 
なぜかこころやさしい 

雪化粧の街を窓外に眺める 
人々をぎっしり乗せた
バスのなか 
ネクタイのよれたおじさんが 
あんパ ....
七日前 
自ら世を去った 
友を思う深夜の部屋  

( ふいに見上げた古時計 
( いつのまに止まった秒針は震えながら 
( 永遠の音を刻む      

明日もぼくは 
職場の老 ....
恋月 ぴのさんの服部 剛さんおすすめリスト(231)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
愛について_〜贖罪の人〜- 服部 剛自由詩3*08-6-4
空の絹糸_- 服部 剛自由詩408-6-2
ミッキーマウスのTシャツを着た少年_- 服部 剛自由詩408-5-26
「_新しい家_」- 服部 剛自由詩408-5-23
太陽の瞳_- 服部 剛自由詩408-5-20
机上の地図_- 服部 剛自由詩308-5-15
白い道_- 服部 剛自由詩208-5-11
白い看板_〜週末の夢〜_- 服部 剛自由詩508-5-4
お花畑にて_- 服部 剛自由詩6*08-4-30
「_卵_」- 服部 剛自由詩608-4-25
ケンシロウの行方_- 服部 剛自由詩7*08-4-24
宇宙ノ木_- 服部 剛自由詩10*08-4-18
涙の波紋_- 服部 剛自由詩508-4-12
青い惑星_- 服部 剛自由詩308-4-9
洗面台の顔_- 服部 剛自由詩6*08-4-4
高田馬場哀歌_- 服部 剛自由詩7*08-3-31
五線譜の橋__- 服部 剛自由詩17*08-3-24
春の自動車学校- 服部 剛自由詩4*08-3-19
きせきの日_- 服部 剛自由詩808-3-17
野球少年- 服部 剛自由詩408-3-7
新・365歩のマーチ_- 服部 剛自由詩1*08-3-4
桜色の靴- 服部 剛自由詩508-3-1
遺影の君へ_- 服部 剛自由詩4*08-2-24
声援_- 服部 剛自由詩14*08-2-21
唄人の石_- 服部 剛自由詩508-2-18
イグナチオの涙_〜クルトルハイムにて〜_- 服部 剛自由詩308-2-18
「_骨_」- 服部 剛自由詩308-2-12
樹木のひと_- 服部 剛自由詩308-2-8
雪の日のバス_- 服部 剛自由詩508-2-4
あいさつ_- 服部 剛自由詩5*08-2-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する