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暗い海の底で
一匹の魚が尾ひれをゆらゆらさせている
海面は荒れても
相変わらず静かな深海で
目を閉じたとき
こんなふうに浮かぶ愛は
傷ついたっていいんだけど
ただ複雑にしたくない ....
あたし
火を噴く怪獣なの
ブワーって火を噴くから
みんな逃げる
大袈裟だよ
本気じゃないことわかるでしょう
誰にも危害加えていないし
この火はさみしさで出来ているのに
そうしてまた ....
空が
ごうごうと鳴いていて鳴りやまない
空には隙間のない
厚い雲が低くどこまでも続いていて
あの山の頂上まで隠してる
霧かな
靄さえ雲の手助けをして
私と雲との距離をさらに遠ざけ
同時 ....
いつものように街を歩いていた
まっすぐな道
直角90度に交差する街角
舗装された道路
広い歩道と
きれいに刈られ植えられた樹木
馴染んだ街
丸の内仲通りは
理路整然としている ....
またジャングルに入り込みすぎてしまった
道を歩いていてジャングルを見つけると
どうしても入りたくなる
秀逸だったのは
丸の内仲通りで見つけたこのジャングル
最先端のオフィス街
周囲が升目上 ....
あの夜の別れ際
君がくれた戸惑いながらの投げキッスで
私は君に恋をした
「夜のあなたはいっそう美しい」
なんて言葉までくれたから
近くにいいた同僚に冷やかされても平気な君は
弱虫のようで弱 ....
12月25日の灯火を持って
私は再び屋外に出た。
北風、南風、西風、東風。
自由きままに吹く風に身をさらして
この灯火をそれとなくてのひらで守りながら
私は前へ進むのだ。
12月2 ....
あなたが呼吸している
ごく自然に空気を吸って吐いて
私が今わかるのは
あなたが目の前にいるということだけ
あなたを見ながら私も呼吸している
意識もせず吸って吐いて
生きる根本をくりかえ ....
あなたの望むかたちに
そぐわない私の心は
たとえばタイルのように
こまかく割ってしまおう
そう、ガウディっていうカタルーニャの人も
言っていたように
そのままではただの四角かもしれない ....
誰のせいにもできない偶然を
憎みたい気持ちがあふれても
行き場なく浮かぶだけ
わたしの力で昇華させる
このときのために
わたしは経験した苦しみを
噛みしめ砕き
....
すべてを捨てたそのときに
心の器は濃く染まった
ここには今後、日々見つけた
きりりとした水だけを
一滴一滴入れていこう
少しずつ溜まる水滴に
事物は次第におおきく映り
やがて ....
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(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
深海
-
九谷夏紀
自由詩
4
07-6-10
怪獣だけど
-
九谷夏紀
自由詩
3
07-1-22
雲
-
九谷夏紀
自由詩
2
07-1-21
丸の内ジャングル(改)
-
九谷夏紀
自由詩
1
07-1-20
丸の内ジャングル
-
九谷夏紀
未詩・独白
2
07-1-18
話せない女
-
九谷夏紀
自由詩
3*
07-1-16
灯火ときままな風
-
九谷夏紀
自由詩
3*
06-12-30
呼吸
-
九谷夏紀
自由詩
1
06-12-10
タイル
-
九谷夏紀
自由詩
3*
06-11-19
偶然
-
九谷夏紀
自由詩
2
06-8-27
心の器
-
九谷夏紀
自由詩
1
06-8-19
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