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白い桜花のあいだから
かいまみた 貴女のくちびる
いつ どこで そうなったのか
わたしの記憶はさかのぼる
赤い花は嫌いです まして
白い花が降りそそぐその中で
貴女の白い指先がこぼれおちた ....
目を閉じて
そっと目を閉じて欲しいのです
まぶたの裏に感じるものは
やわらかな陽の光り
それとも七色の虹のきらめき
じっとしていると
風のささやきも聞こえるでしょう
あなたの美し ....
舌先でかるく転がすペパーミント
君の涙の訳はきかない
雨が降るだから今すぐあいたくて
水玉模様の傘さしてゆく
まぶた沁むほんの少しのメントール
ただ甘 ....
ふいにまた一羽の鳥が飛び立ちて
束の間の夢心をよぎる
街角でつがいの鳥の歌を聞く
アナタナシデハ/アナタナシデモ
啼くな鳥涙ながすなうつむくな
唇かん ....
恋しさにとまどう心シクラメン
うつむく頬にそっと紅さし
今もなおあの日の夢にくちづける
クリスマスローズ淡き語らい
冬を恋いうす黄に咲くはわが心
いつ ....
いつの日の窓辺に聞いたとおい歌
盗んで消えるおもいでの耳
汽笛すぎ残されゆくは草鉄路
待つだけの駅呼ぶだけの風
なぐさめを知るか口笛おおぞらに
心を放 ....
あこがれは一番星の良きひかり
いかにはかなく夜が来ようと
人は行くランボオの詩を胸にだき
人いきれへと振り返りもせず
鳥は飛ぶただ啼きながらひたすらに
....
かつてお前はあんなに
力強く 熱く燃える目をしていたのに
風のように自由で その歌声は若々しく
どこまでも駆けていけたのに
お前の炎はかくも色褪せ
かきならす竪琴は銀のささやき
お前は{ル ....
放課後のプールサイドに一人きり石を投げれば割れる太陽
まだ細い腕もいつかはヘラクレス鏡にうつる半裸少年
肝だめし墓場を歩く君とぼく怖くないよと結ぶゆびさき
花火あがる綿菓 ....
花ならば君を待つのも安きこと
ラベンダー蒼きこのうすにおい
この想い忘れてしまえマーガレット
花びら散らし涙にくれる
ローズマリーやさしい罪は思わせぶり
....
何度でも愛しているとくり返す
雨打つ窓にムスカリ蒼く
切ないものは
この胸の痛み
今朝一番に見た
青い空