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日に満ちた電車はそっと風になり火照ったほほをすりよせてゆく
夏に包まれた海の底の席で車掌が居眠りしつづけている
唇のはしからはじまる熱気にもあたたかないばら胸に ....
踏みつけた木の葉の裏に隠れてる虫さえ愛せるくらいにひとり
冷房のファンに揺らされ落ちる葉のむなしさだけは凍り付いてる
あの雲にかかればあの葉の色だって一撃なのよ だからわたしも ....
金魚鉢かすめる涼風の行方知ってか知らずか手招きの夏
逝く春の背中押しつつ背中からはじまるアブラゼミの{ルビ時間=いのち}よ
きみがたわむれてた波ならひとすくい両手ですくって ....
マリアンヌあなたが眠る七月にあなたが強く響くのを聴く
マリアンヌ七月の原をふりかえり星の海を見つめつづける
マリアンヌ石壁を越えあなたへと滴のような声がしたたる ....
日常に溶かしたはずの角砂糖なめてみたけど甘くはなくて
君の手に触れてみたいと思うのは見つめるよりも愛な気がして
目覚めたら全部白紙のストーリー笑わないでよ寂しがりなの
真っ白なあの雲 ....
ふるふると ふるえるゼリイ たよりない
裸の心 みたく重なる
今日の月 千年前も 見上げてた
いまも変わらぬ 物言わぬ月
カツ丼を ふたりで食べる いつものように
そして話題 ....
カ ン パ ネ ラ 君 の 骨 な ら 返 さ な い 。
殺 し 合 う に は 低 す ぎ る 空 。