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みえない
というよりも
みたくなかったのです
ははのしを
かなしいなみだはながさずに
きみはろくがつのはなよめになって
いきるよろこびをちかった
そこにはいない
きょうのひが
ははに ....
海へ行った
病気の母を連れて
もう一年も前
秋の始まり
懐かしい
海岸線
生まれた町
揺れないゆりかご
籐の編み目の
飴色の海
その色を
ずっとみていた
ゆっくりと歩いて
波 ....
たとえば
ハムからは肉が見えない
考えて動かす
そのしなやかな筋肉が

薄くて向こうが透けそうな
ハムになるまで
少し考え過ぎたけれど
もっと考え過ぎた人がいたので
その魂を背負っ ....
雲間の空の向こうの海には
大きな大陸があるのだと言うけれど
わたしは知らない

おひよりに きみは
「やぁ〜 ! 元気だったかい? ・・ 」
なんて 声を掛けてきたのか
どぉだか知ら ....
 
 
台所で人形を洗っていると
まだ生きた人しか洗ったことがないのに
自分の死体を洗っている気がして
かわいそうな感じがしました
列車が到着したので
あまり混んではいなかったけれど
 ....
おそらく灰色の 町外れの停留場は
傘の上のダンスの 懐かしい音がするので
目玉の星が キラキラ光ってしまう

セルロイドは酸性雨に弱く
ネジ式の動力で
スキップをしながら溶けそうにしてい ....
しゃりしゃり 音をたてて
ぼくらの素足は歩いてゆくから
つま先で輪を描いた。

どこからか流れ着いた
すかすかの
流木の端っこ「のぞいてごらん?」って
言うから 見てみたら
 ....
わたしの棲む場所を流れる川に
水はない

誰かが
橋の上から捨てた言葉を
灰色のさかながついばんでいる


     *


夏の暑い日、わたしは
忘れてしまいたい過去の過ちと ....
 
 
言葉の近くで
酸素を見ています
午後に置き忘れた椅子から
ずり落ちているあれは
靴の始まり
裏側を覗くと
もう誰もいません


+


金歯の中に広がる曇り空を
 ....
長さが
ちょうどいいので
いつもその道を歩いた

長さは長さ以上に
距離ではなく時間だったから
帰る家もなつかしい

廊下の床がゆるんで音が鳴るのは
散歩と人の長さが
同じ距離に ....
野球を見に行った

試合の途中
本日の入場者数がアナウンスされて
僕が生まれ育った町の人口ほどだった

思わず観客席を見回すと
そこには
懐かしい人ばかりいるような気がした

当 ....
甘やかな
ひとさじの記憶を舐めたので
それにすがって
いまでも背負う
185センチをもてあます
トンガッテ戸惑う魂を


(ウザイ)
(ウルサイ)


五角形のつぶてを
吐き ....
そう 霙って言うのかもしれない.。

それがね
ふわふわっ とした 大きな雪のかたまりとなって
空から すぅ〜 っと 落ちてきたの

足もとに ぽた ぽた って 落ちては消えた。

な ....
夢の中でキリンと友だちだった
野原や森を走り回って虫とりをした
僕の運転でドライブした
キリンはサンルーフから首を出して
ご機嫌に歌った
作ってきたお弁当を文句ひとつ言わず
ウィンナーも卵 ....
虹のようなところに
キャベツが生えている

抽選でもれなく
誰でも食べることができた

今日はマリーという人が
当選した

まだ生まれたばかりだった
きみが少し元気なときに
庭に植えた白梅に
真珠の粒がころころと
それは春の序章とも言える

きみが好きだった春の 前髪が見えて
それはきみの季節とも言えるが
メディアから塗りつけられる春 ....
春の土が
炊きたてのご飯のように
顔を出す

そんなご飯
誰も食べないわ
君が言う

君が炊いたご飯なら
僕ひとり
よろこんで食べたのに

おかわりしたら
夏になった
正気を失いながら、それでも
わたしたちは、生まれてしまうのだろう
何度も、何度も、
そしてほんとうは
一度だって、死んだことはなかったのだと
臨終のそのときに、知るのだろう



  ....
1.「ナオタへ」

{引用=すこやかなよるに
知らないこと を
ふたりで 机にならべた
フライ返しで
ナオタは
ひとつずつ
ひっくり返した
ナオタは
ゆびがやわらかくて ....
 
空をさす小枝のような
父の指に
赤とんぼがとまる
お父さん
声をかけると
赤とんぼを残して
父は飛んでいってしまった
驚かせるつもりなんてなかった
いい年をして、と
笑われるか ....
 
話す声が小さくなっていく、朝
きみは一冊の
ノートになった

軽くなった身体をめくって
話の続きを書く
これからは大切なことも
大切、とは少し違うことも
こうしなければきみに届か ....
背中でみず色をうたっている
こんなにも乾いているから
詩のたましいを“ふたあつ”もつ子の
みずのうた

誰もいない広場に
けやきやいちょうが積もっている
小さなひざをミルフィーユに沈める ....
フィチカ、雨の国。

春には雨の花が咲き
夏にはきらめく雨がふる
秋には雨も紅葉し
冬には白い雨がふる

   (誰か)が「冷たかろう」と言い
   (誰か)が「寂しかろう」と言う
 ....
地上へと繋がるエレベーターに
パステルカラーの女の子
うふふ
こんにちは
抱いている子ども
腕から飛び出しそうに笑って
照れて
くりんくりんって頭を回す
いししー
あっ 笑ったぁ
 ....
Wednesday
規則正しく星が灯る
首都高では夜が始まる
助手席 たばこをふかす父親
知らない光景をあげる
教えてもらった光景たちには
かないそうにないけれど
シュマリナイ湖のキャン ....
? 冷雨


踏みしめるたびに僕の右足の靴底が
ひゃあひゃあ
鳴っている


今日はやけに
ひゃあひゃあ
鳴っている




*****


? その息吹を ....
病気になると みんな
入院すると思ってる

ずっと入院されていたんですよね
お見舞いに伺いたいのですが どちらの病院ですか
病院にいた方が 苦しくないんじゃないか
病院にいた方が 安心なん ....
いつか彼が
窓枠にもたれかかって
初秋の移ろいを見つめていた
そして手を振った
優しい時間があったこと
思い出していた

雨が降り続いていた
ぱらぱら 
窓の向こうで泣いていた
昨 ....
増水の ために

すっかり 荒れはてて しまった

堤の かよって ゆく なかを

猫じゃらしを 噛み ながら

草ひばりの 音が ほそぼそと つづく

すすき野原を  ....
ため息の瞬間は
一度落として再浮上させる
ギアチェンジのようだ
うまくいかない
何度もギアを入れ直す
あなたは
うまくギアが入らないねと
やさしく言う
うまくギアが入ると
ギアが入っ ....
yo-yoさんの自由詩おすすめリスト(230)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ジューン・ブラインド- 小川 葉自由詩2*08-6-11
青色- 水町綜助自由詩1908-6-11
ハム- 小川 葉自由詩308-6-6
まぼろしの大陸- ひより自由詩13*08-6-6
笹舟- たもつ自由詩16*08-6-2
雨宿り- 西日 茜自由詩18*08-5-31
らくがき- ひより自由詩11*08-5-24
水の空席- 望月 ゆ ...自由詩49*08-5-13
童話の続き- たもつ自由詩1808-5-1
むずかしい散歩道- 小川 葉自由詩1108-5-1
野球観戦- 小川 葉自由詩1208-4-15
ジゴロのごとく- 渡 ひろ ...自由詩17*08-4-8
春の_ぽたぽた- ひより自由詩7*08-4-6
夢のキリン- たもつ自由詩908-4-4
キャベツのしくみ- 小川 葉自由詩908-4-4
さくら_さよら_さら_さら- たちばな ...自由詩37*08-3-24
おかわり- 小川 葉自由詩408-3-14
さしすせそ、- 望月 ゆ ...自由詩37*08-2-16
方舟- はな 自由詩1708-2-15
赤とんぼ- たもつ自由詩2908-1-29
軽い身体- たもつ自由詩2108-1-28
みずのうた- たちばな ...自由詩8*07-12-7
フィチカ- ルナク自由詩44*07-12-2
color’s- たちばな ...自由詩7*07-12-1
Wednesday(In_the_Milky_Way_of_ ...- たちばな ...自由詩17*07-11-22
- ムラコシ ...自由詩7*07-11-21
入院- たちばな ...自由詩32*07-11-18
せんちめんたる・ふーる- 凛々椿自由詩8*07-11-7
誰かが去ったあとを見る- モーヌ。自由詩25*07-9-14
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