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もう一度
その無数の紅く小さい花々を闇に咲かせたシャツの下に
酔って赤らんだ白い背中で
僕に{ルビ凭=もた}れてくれないか
なぜ
君の背中のぬくもりを
もっと素直に感じなかっ ....
三階のレストランの窓から見下ろした
木造の橋の向こうへ伸びる石畳の道をゆく
白い服を着た君の背中はだんだんと小さくなり
緑の木々の下に消えた
立ち尽くす僕は
次いつ会えるかもわからない
....
あてもなくふらつく夜の地下道
家の無い汚れた列が うようよと 笑ってる
バケツに入った配給の{ルビ雑炊=ぞうすい}を待ちわびて
地上への階段を登る
雨に濡れた新宿ミロードの傾斜を
危う ....