もう一度 

その無数の紅く小さい花々を闇に咲かせたシャツの下に
酔って赤らんだ白い背中で
僕に{ルビ凭=もた}れてくれないか

なぜ

君の背中のぬくもりを
もっと素直に感じなかっ ....
三階のレストランの窓から見下ろした
木造の橋の向こうへ伸びる石畳の道をゆく
白い服を着た君の背中はだんだんと小さくなり
緑の木々の下に消えた

立ち尽くす僕は
次いつ会えるかもわからない
 ....
あてもなくふらつく夜の地下道
家の無い汚れた列が うようよと 笑ってる
バケツに入った配給の{ルビ雑炊=ぞうすい}を待ちわびて

地上への階段を登る
雨に濡れた新宿ミロードの傾斜を
危う ....
ぼくは
恋を
失ったわけじゃないのに、
この痛みは
失恋と表現される。
そう、軽やかな音楽に合わせてステップを踏む

その道化師
その道化師こそが

君の魂を求める死神だったり
するんだ

忘れないで
その道化師

誰なのかは判らない
カラ


君が逝きたいと望むのなら
 ....
脱ぐときは背中から脱ぐ春近し


目薬のまばたき世界を巡りゆく


歯の奥の穴に詰め込む笑いかな


にやにやと胃がさげすむ日空は青


とどこおる想い手のひら解き ....
日一日と強くなる陽射しに
街も人も木々たちも
確かに輝き始めたというのに
わたしの内側には
果てしない闇があり
どこまでも深くなる

いつからわたしは
眩しさを理由に
視線を落として ....
先生、
ぼくのお兄ちゃんが
このあいだ死にました

ぼくのうちは
3人兄弟です
全員男です

まん中のお兄ちゃんが
死にました

名前はゆうごです
ぼくは「ゆうごちゃん」と
 ....
おはよう
で、今日も誰かが溶けていく
それでも、空を見上げることを止められなくて
いつの間にか、あちこち穴だらけになっている


使い古しの気持ちを手紙に残して
あなたもすっかりと溶けて ....
出会うのが遅くてごめんね
なんて
あやまるのはやめてください

たとえそれが
ほんの束の間でも
気の遠くなるような数の
偶然を重ねて
ここに
ふたり
寄り添えた奇蹟を
今はただ
 ....
緑水さんのおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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心ノ種- 服部 剛自由詩6*05-6-13
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春のからだ- 木立 悟俳句805-4-21
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かきフライ- 043BLUE未詩・独白34*05-4-4
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