ケイコは土曜日の晩、眠ることができませんでした。
それはなぜなら彼女は次の日の朝に彼女自身によって
ケンイチのお墓に行く事を決めていたからです。
お墓参りに行く時、彼女は彼女の一番好きな緑色のワ ....
リモコンをなくしたテレビ
いつも同じチャンネルで
いつも同じアナウンサー
同じコマーシャル
同じギャグ
同じ時間
同じ
恐ろしくて声もでない
私はこうして真実を知り
故郷を後にし ....
いま この傾いた陽の中で起こる
出来事を讃えよ
祈りは虚しく 鳥撃ち落し
霜の降下は 胸患いの効果を現す
空にかかる花は 萎れ 枯れ果て
この寒気にふさわしい   闇が
笑いを噛み殺して  ....
橋のうえに
大きな虹がでたので
ぼくはトイレへおとうさんを呼びにいき
台所へおかあさんを呼びにいき

お嫁にいった妹を呼びにいき
死んでしまったおじいちゃんを呼びにいき
介護施設のおばあ ....
ぶらんこは
すすまない

すすんでも
もどってくるから

たのしい



ぶらんこは
うたう

きーこきーこ
へんなこえで

うたう



ぶらんこは
さみし ....
{引用=さぼりぐせのある小学生でした
うそつきでした




さんかくじょうぎが さみしくて
青の奥
散らかってゆく雲
君がつくえに立ってふざける
ちいさな教室


きいろい ....
彩るうたを{ルビ口遊=くちずさ}む

こんな命があるかしら
{ルビ水=み}の{ルビ面=も}に蝶が浮いている
ちらともせずに浮いている

こんな命があるかしら
あすを知りえず浮いている
 ....
底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇

青ざめてゆく風のなか
声も無く笑った

雨の夢は白らかに咲く
虹のもと影ろふ立ち姿

底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇

 ....
(当時のニュースを聞きながら)

昭和天皇! ヒロヒト天皇!
とうとうお亡くなりなのですね
僕はあなたが 笑顔のような
そうでないような顔で
手を振っているお姿しか見たことが無い

 ....
ダッシュボードに置かれた
紙コップ入りのハ―ブ・ティ―
香ばしい湯気がフロントガラスを照らし
ホログラムの金魚のように泳ぎ出す


 「ミントのカナシミ」


透明な犬が、僕の見えな ....
今日の放課後、学校の庭でKenとMaryは会いました。
二人の若者はまだそのバクテリアの味を知らないので
お互いの心を読むことができないかもしれません。

Ke ....
白鳥が飛来していた

初雪の予感漂う十月下旬
懐かしい湖面に
白鳥が飛来していた

渡りは
これから本格的になるのだろう
湖面には
ぽつりぽつりと
数えられるほどの小さな群れ
 ....
君と

ばいばいって

約束もなしに

手を振るとき

誰かが

波打ち際で砂を踏むのです

僕の胸の奥の

小さな

渚で
タイセツなヒト
が死んでしまった
ケムリはまっすぐに
ソラにのぼっていった
タイセツなヒトを想うたび
頭のなかで
スイッチが入った
かち
音がして
タイセツなヒトで
キモチがい ....
わたし

(現象する
音声に燃えていく
{ルビ紅=くれない}する
空ろな現存の呻き
青ざめる{ルビ夜=よ}

鋭くかげる新月に
引かれる心音のにじみは
血管を震わせて
蒸発してゆ ....
いずれ姿を消す
だろう月光
光を失った者の記憶には残ら、ず
されどその引力は
植物の{ルビ枝葉=しよう}に
昆虫の触角に
魚の尾びれに
爬虫類の肺に
鳥の翼に
哺乳類の脳に
空の風 ....
                   − 素子へ、特別版 −


子供の頃は戦後のモータリゼーションが
発展し始めた時期で
うちの車は初代パブリカのデラックス
その頃は車のグレードと言った ....
 

はげしくなぐりつける雨に
傘はきかない ぼくは焔のようにずぶ濡れなのだ
ふかく凹んだ駐車所はちゃいろいプールになっている
濁流の流れる先はほそいパイプになって
さらにつまるばかりなの ....
そらいろの
きれいなびんをひろったので
ていねいにあらって
ひるのあいだ
えんがわにおいてみた
ゆうがたには
とうめいなみずがいっぱいたまって
びんのそらいろが
ゆるゆるととけだし ....
葛藤に勝つ加藤さん 祝いたい岩田さん いいんだ飯田さん 宝だから宝田さん
しきたりは岸谷さん 最高だよ斎藤さん 一等だよ伊藤さん 只今参上三条さん
四季の錦の錦野さん 好き過ぎ鈴木さん あらいい新 ....
「アベックが歩いているよ」などと言おうものなら
君はすぐ口にするのだ
「今時『アベック』なんて死語。『カップル』って言えよ!」
君は他の死語には何も言わない
「チョベリバ」だろうが「胸キュン」 ....
遊羽さんのおすすめリスト(111)
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虹をみたかい- ZUZU自由詩1005-12-5
ぶらんこ- 043BLUE自由詩505-12-2
転校- はな 自由詩10*05-11-27
波紋- こしごえ自由詩16*05-11-26
空想う- こしごえ自由詩14*05-11-25
昭和天皇崩御- 紀ノ川つ ...自由詩10+05-11-23
『Lyrical-chips』- 川村 透自由詩605-11-22
学校英語的恋愛模様- むらさき自由詩1*05-11-12
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鳴き砂- たりぽん ...自由詩15*05-10-30
アメ- アンテ自由詩3*05-9-24
無から- こしごえ未詩・独白6*05-8-30
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きれいなきもち- アンテ自由詩24*04-6-9
あなたを肯定します- 紀ノ川つ ...自由詩904-2-4
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