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「寄生虫」だと言われてしまった
ひっそりと唇からしのび込み
大事なものを少しずつ吸いとってゆく
あなたの内臓に絡みつき肉を食む
そのうち
あなたの骨も脂肪もすかすかになる
心は風船 ....
眠る君を描いていた
ひいやりと冷たくなった指先を
ガスストーブで暖めて
背骨をなぞる
腰から辿り
肩から首へ
すべらかな皮膚は
美しき筋肉を
骨を
透かす
薫製肉のよう ....
ある日を境に
名前も住所も失った
私はただのコンマでしかなく
コンマでいるのは
たいそう居心地が悪い
誰か一人でも
私の名前を思い出してくれないものかと
お茶ばかり飲んでいる ....
言わせてはいけないと
思い続けていた言葉を
言わせてしまった
苦しそうに飛び出したその言葉を
もう一度押しこんであげられなくて
ごめんね
お茶の入ったコップを揺らし
言葉をぼろぼろこぼしながら話す私に
「二人とも可哀想」
眉をひそめて答えてくれた
一瞬
途方もなく自分が可哀想になった
あの子も
可哀想だなと悲しくな ....
私
こんなことできるんだ
腹の底から
あんな絶叫
後の痛みを考えず
打ち付けた拳
流れたマスカラ
振り乱した髪
ペンを投げ
グラスを割り
イスを振り下ろした
....
薄闇に隠し持つ情熱は
菫の花のように 葉の陰に隠れて
誰にも気付かれない
君だけが 静かな影をかきわけて
見つけ出してくれる
甘い熱を放って咲く私を
ひいやりと冷たい君の唇を
堅 ....
きれい
すごくきれい
君に言われると泣きたくなります
バス停を忘れさせてね
ステップを上がるとき
見上げる視線がとても悲しい
きれい
すごくきれい
繰り返し信じさせてく ....
強い子でしょ
君はもっと強い子だったはずだよ
そう言えばあなたの前では私
強い子だったかも知れない
本当は小心者で感情的なだけの女だけど
強い子
なるなら今しかないね
「もう落ち着きたいのに」
と君が話す
落ちて着くなんて
そんなにいいもんじゃないよ
君が居るその場所から
どこへ落ちて行きたいの?
まだまだ昇って行けるのに
そこより下で辿り着く ....
彼がまた
子育てを再開するという
一度は手離したのに
赤ん坊の
おじいちゃんとおばあちゃんの元から
今夜連れ帰って来たのだという
仕事を増やしたのだそうだ
「大変だよ」と ....
君が言わせたがる言葉を
どうしても言えず
唇をかむ
うながされ
催促されて
思わず口からこぼれそうになる言葉を
唇の裏側で
なんとか押し留める感触
口腔器官が発熱している
....
今日は私と彼の結婚パーティー
私も彼もとてもたくさんの人に招待状を出した
なのに私の友人は誰も来なかった
唯一来てくれたのは私の七年来の友人
「一匹のトカゲ」
会場は彼の友人達で埋め尽く ....
蛍みたいな人だと
電話越しに聞こえるあなたの声が
あまりにもすとんと 心に落ちてくるので
私はもう どうしようもなくなってしまう
帰って 君の手紙を読んで
泣きそうになったよと
どうし ....
もう忘れられると思っていた
吸いたくなくなった煙草みたいに
久々に聞いた君の声にだって
動揺したりしなかった
会う約束をしたものの
出向くのをおっくうに感じた
電車を乗り継い ....
とうどうせいらさんのスプートニクさんおすすめリスト
(15)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
冬虫夏草
-
スプート ...
自由詩
10+
05-9-11
薫製肉スケッチ
-
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自由詩
4
05-8-11
コンマ
-
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自由詩
5*
05-8-11
いけない言葉
-
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自由詩
15*
05-8-8
よかった
-
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自由詩
2*
05-8-6
爆発
-
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自由詩
7*
05-7-29
スミレ
-
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自由詩
6*
05-7-26
きれい
-
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自由詩
7*
05-7-25
強い子
-
スプート ...
自由詩
4*
05-7-23
酷なのかな
-
スプート ...
自由詩
7*
05-7-22
子育て
-
スプート ...
自由詩
5*
05-7-20
言わせたがる
-
スプート ...
自由詩
5*
05-7-20
トカゲと私
-
スプート ...
散文(批評 ...
3*
05-7-17
蛍
-
スプート ...
自由詩
4*
05-7-15
ただいま
-
スプート ...
自由詩
2*
05-7-14
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