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月のかさは見えないけれど
ふかい雲のむこうでは
気象という名が動きそう
雪の端には
小ずるいねずみも
踏んでやろう
テレビ塔では
三尾のきつねが層になる
ウルムの大氷期のそのさなか
夜の手触りと、ほのかな曳光に、
うらがえる雪はのぼりゆく
ひかりを帯びていて、
しゃん しゃん、雪が、
ともあれ、このように、考えのまえにすでに、寒さが
....
細倉鉱山は
日暮れにどこかへ通じていく。
無人の坑道の先にあるのは
ほんとうの地名か
親しい人のまぼろしか。
夜,蔵王の山陰に
たよりない記憶はのみこまれ
吹き越す風に
....
涙する者は
死んだあと
青いかなしみとなって
宇宙遠方の
つめたいの霧のなかを
何かを考えてるふうに 歩き続けます
ひとが何光年もの希薄のなかを
さまようはずは ないです ....