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おまえがほんとうのことを口走る度に
鳥の翼から羽毛がぬけ落ちる
世界はやせ細り 目に見えるものすべてが
絵に描かれたものとして溶けてゆく
たとえば可哀相な妹が
人に知られぬ速度で後退する時
....
おはよう。昨夜はよく眠れたかい? 夢の中で、変なものに追いかけられて、脅えて目を覚まして、朝食を食べながら、その夢がもしかしたら詩に使えるかもなんて、君は思っているかもしれない。
それとも、こん ....
夜の星の下で
俺とおまえとこうして立ちながら
静かに汚れてゆく
川を見つめている
昨日から明日へ移動するためには
おまえの脳髄に流れるこの川を
わたらねばならぬ
でなければ俺たちは
い ....
都市では
すべての生きて動くものはその死の時に
鳥によってついばまれる
そのようにして葬られる
人も 例外ではない
夕陽が昇るように沈み
そのかたわらでくるった金星が
美しくほくそ笑む時 ....
何かが焦げたような臭いがする
最初に気づいたのは
たったひとりの 男だった
どこにでもいるようでいて
どこにもいないような
若いひとりの 男だった
男は狂っていたのだろう
その臭いに鼻を ....
誰でもというわけではないかもしれないが、人は多くの場合、記憶の中に原風景を持っている。それは、その人の初めての記憶というわけではないかもしれないが、幼い頃に見た風景がその後ずっと頭の中に残りつづけて ....
空いている電車に乗り 席に座る
駅に停まり 駅を通過し
また駅を通過し 駅に停まり
車内は次第に混んでくるが
他の席はどんどん埋まってゆくが
私の隣はいつまでも空いたまま
誰も座ろうとはし ....
{引用=二宮町は神奈川県西部、小田原市と大磯町の間に挟まれた相模湾を南に臨む総面積約9.08平方キロメートルの小さな町。人口約3万人強。町名の由来は、町西部にある川匂神社が「相模二の宮」とされたことか ....
麦色の夕方に
夏は死んだ
その致死量の傷口をさらに広げるため
強い風が吹く
夏の屍骸
それは輝くことのなくなった横断歩道の上に
反射することのなくなった水たまりの中に
横たわっている
....
またひとつ、罪を重ねました。白い陽があまりにも眩しすぎて、思わず青いほうへ、赤いほうへ、よろけてしまったのです。それはきっと、私の弱さのひとつでもあるのでしょうが、こんなにさまざまな色につまずいてしま ....
何ともやっかいな詩人を採り上げてしまったものである。しかし、一度決めたからには、筆を先に進めなければならない。
入沢康夫は難解な詩人である。とても一筋縄ではいかない。僕のような素人が立ち向かうな ....
ふっ、
ふっ、と、
ふれてゆく。
静かすぎる夜に、
綿毛の意志を運んでゆく。
日にさらされて、
火にあぶられて、
またもやさえぎられて、油っぽい焦りだ。
ふう。
....
帰ってくるよ
夏が帰ってくるよ
この火で埋められた季節に
死者たちが帰ってくるよ
*
ただ白いだけの変な鳥がいます。暑い夏の日差しを受けて、きらきらとその翼が輝いています。飛んでいる ....
少しずつ
深くなる季節に声をかける
前髪の長さが視界をさえぎる頃
君は青のように濡れるだろう
それは特に悪いことではないのだが
誰もが出立している そのさなか
僕は君に声をかける
少 ....
雨に濡れるのを忘れた人が、信号の前で返り血を浴びている。どんよりと、ただどんよりと生きていけ。おまえの夜の病はいまだ進行中だ。魚群探知機に映る影の人びと。探そうとしてもけっして探し当てられない影の呼吸 ....
しらいし いちみ さんの岡部淳太郎さんおすすめリスト
(15)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
世界の別名
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岡部淳太 ...
自由詩
33*
05-12-19
詩を読まない詩人への手紙
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岡部淳太 ...
散文(批評 ...
14+*
05-11-8
苦い子守唄
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岡部淳太 ...
自由詩
8*
05-10-29
鳥葬
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岡部淳太 ...
自由詩
12*
05-10-23
無人列島
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岡部淳太 ...
自由詩
6*
05-10-15
わが原風景
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岡部淳太 ...
散文(批評 ...
5*
05-10-8
私の隣に幽霊が座っていた
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岡部淳太 ...
自由詩
17*
05-10-3
組詩「二宮」
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岡部淳太 ...
自由詩
7*
05-9-26
夏の最期
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岡部淳太 ...
自由詩
9*
05-9-24
白い陽
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岡部淳太 ...
自由詩
4*
05-9-18
入沢康夫(「現在詩」の始まり)
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岡部淳太 ...
散文(批評 ...
10*
05-9-12
夜、ふれてゆく。
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岡部淳太 ...
自由詩
9*
05-8-20
帰ってくる夏
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岡部淳太 ...
自由詩
16*
05-8-9
声をかける
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岡部淳太 ...
自由詩
8*
05-8-3
蒸し焼きの雨
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岡部淳太 ...
自由詩
37*
05-6-18
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