すべてのおすすめ
その日 二人の間にあったのは
「愛」ではなく
「コーヒー」だった
しかしすでに冷めきっているという点では同じだ

彼が口付けたのは
「私」ではなく
「コーヒーカップ」だった
どんな味か ....
あたりまえの、キスを、ください


追いかけるたびに 
春はもう
ふりむきざまの、目くばせ
早足にからまるイヌフグリの、青
追いつかないのは
季節のせいなんかじゃ、ない、と


 ....
毎日たくさんのものが
あなたから生まれることを知っている
それは言葉であったり、声であったり、感情であったりする、けれど
それらはあなたの分身でしかないことも知っている
そのことをあ ....
なんだか嬉しくて
嬉しい詩を思い浮かべました
なんだか悲しくて
悲しい詩を思い浮かべました

書いていると
まったく違う感情なのに
まったく同じ色の涙が流れてきて
それは嬉しさ ....
仕事から帰ると
ぼくの部屋からは、なにもかもなくなっていた

電話台の上に電話はなく
テレビ台の上にテレビはなく
洗濯機と冷蔵庫は
黒っぽい埃の四角形だけ残し
スチールのベッドだけはなぜ ....
指先の回想は 罪深い引力で 灰皿に落ちる 水色吐息の癖
傷心なら午睡 幸福なら沐浴 存在さえ咀嚼 虚無すら消化
禁欲を徹底し 放蕩を覚えよ 賢者か砂塵か あるいは詩病
嬌声の縮図は 冒涜を孕んで ....
{引用=晩夏におとずれた出会いを、わたしはいとおしくてたまらなかった。}


最初のデートでどこへ行ったかも忘れてしまうくらい、あなたのことだけを見ていたので、わたしたちにはアルバムをつくる時間 ....
いろんな気持ちを煮込んでいたら
すっかり煮詰まってしまった
僕はふつふつと夜にとけてしまいそうになる

お腹もすかない
最後に口に入れたものは何だったか
そんなことを思い出す気力もない
 ....
あの人の
大きな手の
やさしいぬくもり
誰かわたしに
届けてください

それは
心の風邪の特効薬
痩せた身体でうつむけば三日月

足元を眺めれば
いくつもの自分の欠片が光を失いかけている
日々削られてゆくいろいろが
音もたてずに
まるで始めから無かったことのように

やりかけたパズ ....
透明な風になって
あなたの{ルビ傍=そば}へ行きたい

寂しいときには
やさしく頬を撫で
苦しいときには
そっと背中を押して

誰にも気付かれずに
ずっとあなたを包んでいたい
特別な色のない 夜が
   麗らかに 舞っている
    二つの 肺は
   非対称を 否定するように
    静かに 揺らぐ
これは流線形の パラドックス
  恥じらいは 甘い息
 幾 ....
裸になって{ルビ躯=からだ}と{ルビ躯=からだ}を結んだところで
それで一体何が分かり合えるのですか
なぁんて真剣な顔で言ってみても
{ルビ躯=からだ}はやる気満々じゃないですか
はいはい
 ....
            雨
           泳ぐ鳥
          結晶化して
         飼い慣らす肉塊
        風待ちの長い眠りが
       ゆらゆらと輪 ....
四月とはいっても
まだ肌寒い明け方の空気の中
酔っ払ってるふりしてビニール傘振り回しながら
お初天神あたりを踊るような足取りで

そうやって
無理やり気持ちに火を点けて
疲れてるのとか
 ....
いつの間にか春だった

去年の夏に出した
扇風機は秋を過ぎ冬の間も
僕の部屋にあって
まるで使い道もない無駄な存在として
小さく佇んでいた

僕は
冬の寒さに凍えながら
扇風機を回 ....

右に
傾いて
安定せず
よろめいて
箱庭の片隅で
一筋の濁った夢
あるいは妖艶な爪
感じ合う二人の側で
幽霊が笑っているんだ
仕舞い忘れた毛布の中に
時期外れの扇風機の羽さえ ....
降り立つ場所を求めるように
あなたは漂っている

薄い羽は
強く吹かれれば千切れそうなほどで
少しの風でも
自分の思うようには進めないふうで
でも
そんな目には見えないような空気から
 ....
どんなに悲しいことがあっても
僕は生きてゆけそうです

昨日まで降り続いた雨は止み
久しぶりの陽射しをうけた草花が
深呼吸をするみたいに
みな空を仰いでいました

光と水と二酸化炭素か ....
真っ白なミルク
コンビニで買ったよ
息きらして走って帰って
今すぐにでも押し倒したいな
真っ白なシーツ
ミルクぶちまけて
パーティーのはじまりさ
けだるい毎日
くり返すだけの毎日
そんなのつまらない

刺激をちょうだいよ
これ以外に何もいらない、
って思えるような刺激を。

破滅に向かうだけなら
{ルビ未来=あす}なんていらな ....
東京少年
空を見上げる
星が見えない新宿の夜空
僕達は 吸い慣れた煙草をふかして
何時も通り どんな通りだって
みんなして練り歩いていた

東京少年
空を見上げる
星が瞬く世田谷の夜 ....
ここに花が咲いているとして

その花を咲かせたのは
あなたでした

思い浮かべることで
薄れてしまう色があることを知っている
あなたは現実に咲かせようと
いくつかのきれいな ....
小学校4年生のとき
はじめて「せっくす」という言葉を理解した

小学校5年生のとき
クラスの女の子に
「ねぇ せっくすしよっか」て言われて
股の間をさわられた
赤くなって黙った ....
前だろうが後ろだろうが
何処見てたって 構やしないだろう?


だって 


前だろうが後ろだろうが
何処見てたって 身体は前向きになるんだ


屁理屈だって?


理屈だ ....
もしかしてしかですか?
いえいえ、もしかしなくてもしかでした
もしかしてかもしかもですか?
はいはい、もしかしなくてもかもしかもでした
もしかしてしかもかもしかもですか?
そう ....
君はとろけるくらいの未熟さで
むきだしな僕を包んでくれる

その優しい色は
あざやかでなめらかな感触
デミグラスソースの中に沈みそうになっても
小さな浮島のように寄り添って
深い味を奏で ....
僕は転がる

傷を負い
痛みに耐え

自分を抜け出せば
それで終わりにできるけど

まだ転がることができる

昼下がり
陽射しを避けて歩く公園の道
眩しさを縫うように進むとき
 ....
おなじ空の下
姿は見えないけど
声も聞こえないけれど
おなじように息をしてると言うだけで
生きていると思うだけで
なんだか
とてもうれしい

あなたは今
何を思ってるの?

触れ ....
使いかけの、ビデオテープ
しまっておいた写真
あの夏の昼下がりの、切符

片方だけの、イヤリング
買い置きのシャンプー
どこへでもいけるね、って言いあった
あの日の、
あの日の約束
 ....
阿部さんの自由詩おすすめリスト(112)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
coffee- 自由詩15*05-5-20
あたりまえの、キス- 望月 ゆ ...自由詩9*05-5-17
あなたから生まれる- ベンジャ ...自由詩14*05-5-16
同じ色の涙- ベンジャ ...自由詩5*05-5-12
ない- 望月 ゆ ...自由詩10*05-5-8
快晴反慕情- トノモト ...自由詩405-5-8
清算されてゆくかなしみに- 望月 ゆ ...自由詩11*05-5-7
朝焼けカレー- ベンジャ ...自由詩7*05-5-5
くすり- フォマル ...自由詩4*05-5-3
やがて満ちてゆく月のように- ベンジャ ...自由詩8*05-4-28
風に- フォマル ...自由詩4*05-4-28
- トノモト ...自由詩505-4-25
パンツを脱げ- 大覚アキ ...自由詩1105-4-23
存在と自由のアンチテーゼ- トノモト ...自由詩205-4-22
四月- 大覚アキ ...自由詩405-4-21
冬の扇風機- ベンジャ ...自由詩5*05-4-20
あの幻影の中の幽霊- トノモト ...自由詩6*05-4-19
波間の蝶- ベンジャ ...自由詩5*05-4-18
雨が降るからこそ色を増す世界があるから- ベンジャ ...自由詩805-4-14
ミルク- 大覚アキ ...自由詩505-4-14
未来(あす)を撃て!- クラウン自由詩2*05-4-8
東京少年_(皆のウタ)- 虹村 凌自由詩12*05-3-31
美しさ- ベンジャ ...自由詩7*05-3-29
きたないもののように- ベンジャ ...自由詩10*05-3-29
屁理屈- HEDWIG自由詩5*05-3-28
もしかしてかもしかですか?- ベンジャ ...自由詩505-3-27
オムライスな関係- ベンジャ ...自由詩13*05-3-26
僕は転がる- ベンジャ ...自由詩6*05-3-21
I_fell...- Lily of the ...自由詩6*05-3-20
さがしもの- 望月 ゆ ...自由詩4*05-3-19

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