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指先の回想は 罪深い引力で 灰皿に落ちる 水色吐息の癖
傷心なら午睡 幸福なら沐浴 存在さえ咀嚼 虚無すら消化
禁欲を徹底し 放蕩を覚えよ 賢者か砂塵か あるいは詩病
嬌声の縮図は 冒涜を孕んで ....
特別な色のない 夜が
麗らかに 舞っている
二つの 肺は
非対称を 否定するように
静かに 揺らぐ
これは流線形の パラドックス
恥じらいは 甘い息
幾 ....
雨
泳ぐ鳥
結晶化して
飼い慣らす肉塊
風待ちの長い眠りが
ゆらゆらと輪 ....
足
右に
傾いて
安定せず
よろめいて
箱庭の片隅で
一筋の濁った夢
あるいは妖艶な爪
感じ合う二人の側で
幽霊が笑っているんだ
仕舞い忘れた毛布の中に
時期外れの扇風機の羽さえ ....