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目がさめると
世界は半透明だった


そうか、ゆうべ 
基地をつくったのだ
求めていた体温に
ほどちかいぬるさと
液体でも固体でもない感覚の
その場所で
眠ることは
ひどく ここ ....
みじめなツラの皮を 風が愛撫する
杉木立を大きく揺り動かし
飛び去る風


信じられない、でしょう
昔と違うでしょう
だれも私を私と気づかないほど
年月を重ね
まぶしくなんて 笑えな ....
全然、

上手に泣けない
上手に笑えない
上手に話せない

上手に愛せない

だから
君に傘をさして
あげる

君がぬれないように
上手にさして
あげる
もしも不二家のペコちゃん人形に
高速パイルドライバーを仕掛けて
世界の不条理を叩き込もうと暴れる豚がいたら
それはきっと俺だから
「落ち着けよ」って言ってやってくれないだろうか

仮面をつ ....
国道沿いのマクドナルドで
あなたのシルエットを買った
伝えたかった言葉で
支払いを済ませる
足りなかった文字が、あったような気がする



4時限目の鐘が
モノレールをつたって、とど ....
ただひたすらに俺、煙草
吸っては吐いて
吸っては吐いて
ただひたすらに煙草吸う

ただひたすらに俺、焼酎
飲んでは吐いて
飲んでは吐いて
ただひたすらに焼酎しばく

目の前には煙草 ....
インターホンが壊れてしまって
不在票ばかり、溜まってゆく
ドアをノックする手を
誰も持たない


再配達を
今日は頼んだから、
夕暮れにつづく時刻に
言い訳を抱えて
ドアの内側に寄 ....
まるであなたの
唇のような色でした


10月
神様のいない月に
願い事は増える一方で困ります


去年きれいに咲いた
シクラメン


冬に灯りをともすようにして
春先まで ....
兄、あるいは姉と呼ぶべき
生まれなかった命にむけて

もしかしたらこの時代は
貴方たちの手で変えられたかもしれないと
そんな期待を寄せるわたしは
我が侭だとわかっています

 ....
季節はずれの花粉のせいなのだと
説明する僕のことを

受話器のむこうで
君がくすくすと笑っている

きのう雨の中でけんかして
雨なのか涙なのかわからなく濡れたふたりが
いまはこうして傘 ....
かくすためだけの
キャミソールに飽きて
このごろは いつも
はだかで過ごしている


夏はまだ
わたしの腰の高さで停滞している


午後4時をすぎると
夕凪に 夏がとけてゆく
 ....
夏の夜に生まれた私は
こんな嵐の中で脱皮する
いつか描いた理想を胸に
古くなった皮を脱ぎ捨てる

嵐の後に残されたもの
私はこの秋というひと時に
精一杯の愛情をかき集め
 ....
聞こえるはずもない
花のつぼみがひらく音

それが優しい歌に聞こえて


蝶がちゅるりと
その花の蜜を吸うとき

それが優しい歌に聞こえるから


ぷーんと飛んできた蜂が
そ ....
その小さな身体には大きすぎる
僕の白いYシャツを着た君を見て


窓に浮かぶ思い出
ある日ならんで歩いた海岸で
せまってくる白線をとびこえては
水しぶきをあげてはしゃいでいた


 ....
からからん、と
コップの中で
氷が鳴るのを聞くたび

胸がきゅうぅっ、と
縮まるような気がする

あまりにも
切なくて儚げで
でもきりっ、とした
氷の音が

私の別れを
思い ....
台風が近づいてくるという
天気予報通りに降りだした雨に
慌てて部屋の窓を閉めました

(淋しさというものは
 そんなささいなところに隠れていて)

窓の外から聞こえてくる雨音を
半歩遠 ....
指先なんか不器用でいい

鍵盤が求めるものは
迷いを持たない、その
指先の重み


ねぇ、

清らかな雨の注ぎに
いつまでも耳を傾けていたいの、




おはよ ....
深くまでつづいている
いつか見失った道の先にある、森で
夏の日
ぼくたちは、生まれた


頭上には空があった
ぼくたちと空の間を通り過ぎてく風があった
ふりそそぐものは、光
光とも見 ....
紅さし指で
この唇をなぞっておくれ

宵をにぎわす祭りの夜に
提灯ゆらり


光はたぶんに
正しいものだけ捕まえる
ほら
燃える可憐な蛾がひとつ

短命ながらも風情をもって ....
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。

その理由はいくつかあるのだけど、つまりそれは虫であるはずもない僕の外見からは想像もつかない。たとえば横断歩道をわたろうとするとき、わき腹のあたりがむずむず ....
つくんと

ときおり胸で感じる痛みを
悲しみのせいだとは
思いたくないから、僕らは
うたおうとする

好きな歌を

思い出せないフレーズで
立ち止まってはいけないと
覚えてるとこ ....
悪気などないのだから
だから尚更
優しいあなたは嘘つきになる

誰をも騙せなくて
自分を騙すことではじめて嘘つきになる


それがたとえ取り繕いの仮面であっても
優しいあなたは
 ....
ふわり、風

ふわり、髪

いつかの夏の真昼の丘で
風にそよいでいたきみのこと


ふわり、風

ふわり、髪

いつかの夏の真昼の丘で
きみの光が思い出に捕らわれそうで
 ....
だれも傷つけない言葉は
だれも救えない

誰かを救うという
ことは
だれかを傷つける
ということ

その罪を背負う
勇気を
持つということ
あの日
僕はふらっと出かけたそうだ

何処にも行けない身体で
何処に行けるはずもないのに
何処かへ出かけてしまったそうだ

(言葉を忘れるということは
 そんな遠い旅に出ることに似てい ....
あなたの白いスカートが
ひととき夏色に見えたのは
うすぐもりの雲の切れ間から
気まぐれに顔を出した
あの眩しい日差しのせいではなく
あれはそう
道をさえぎるようにもたれかかる紫陽花に
語 ....
コンクリートの丸いもようは、踏んじゃだめよ
って、
しあわせになれないから
って、
きみが言ったとき
さっき
二度ほど踏んでしまったぼくは
ちょっと泣きそうになって、あわてて
声をだし ....
梅雨入り前の風は
しっとりと
雨の色を含んで
部屋に吹きいる
私はひとり
読みかけの本をそっと置き
その匂いをかぐ
君と辿ったいくつもの夜
ふたり描いた夢のかけら
せつなく胸を締めつ ....
真夜中のとばりに一人きり
風の音に目を覚ます
横に眠っているはずの君は
ここにはもういなかった

君は私の右腕に頭を預け
その髪の匂いに微睡んだ夏
あれからいくつもの季節が過ぎたけど
 ....
悲しい夢を見たあとに
声を上げて泣いてしまったのは
その夢が悲しかったからではなく
その夢が現実にほど近い
記憶だったからかもしれません

昔のことですから
もう数えきれないくらい繰り返 ....
阿部さんの自由詩おすすめリスト(112)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
寒天の内側- 望月 ゆ ...自由詩1205-12-3
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スプラッター- 快晴自由詩3*05-10-24
過去の届く午後- 望月 ゆ ...自由詩40*05-10-17
シクラメン- ベンジャ ...自由詩8*05-10-15
生まれなかった命にむけて- ベンジャ ...自由詩20+*05-9-26
僕はくしゃみをする- ベンジャ ...自由詩12*05-9-21
夕凪にとけてゆく- 望月 ゆ ...自由詩31*05-9-11
嵐の予感(ソネット)- 快晴自由詩5*05-9-6
それが優しい歌に聞こえる- ベンジャ ...自由詩11*05-9-5
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氷夏- クラウン自由詩7*05-8-5
雨が止むのを待ってます- ベンジャ ...自由詩14*05-7-26
ピアニスト- 千波 一 ...自由詩17*05-7-26
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僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。- ベンジャ ...自由詩23*05-7-16
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ふわり、風- 千波 一 ...自由詩15*05-7-13
だれも救えない- 043BLUE自由詩505-7-8
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紫陽花が咲く頃に- ベンジャ ...自由詩10*05-6-11
空をみていた午後- 望月 ゆ ...自由詩49*05-6-8
雨の色- 快晴自由詩12*05-6-5
私の横に今いない人- 快晴自由詩11*05-5-31
悲しい夢を見たあとに- ベンジャ ...自由詩7*05-5-29

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