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ガードレールの
かすかなすり傷から
少しずつ、ずるり
赤錆と化してゆく
そこを避けて触れた人さし指の
さらさらの、その
真っ白に乗じて、何も
何もかもわからな ....
ちらつかず
そ、と留まっている、あれは
振り払えぬ外灯を振り払わず
硝子に帯びたままの、あれは
蛾だよ
その在り処では
既にひとつの夏が締めくくられている
夏ではない今となっ ....
夏の
体の
着衣のまわりくどさを
一枚、一枚、可愛がるように
指でしか剥ぎ取れぬ熱を
一枚ずつ剥ぎ取ってきました
あ、
そういえば、
非常階 ....
柔らかく黒く夏で濡れている子供達の髪の毛の
美しい経緯を追い過ぎた眼の私は
くら、くら、
平衡感覚がたわみ
色彩感覚があればいいと思った
色彩感覚があればいいと思った
身体の、 ....
無数のソーダ水の泡が
ソーダ水から夏へ飛び立つ
そのときの一頻りの冷たい破裂音を
私たちは聞きます
ね、
それは、模範的な別れの際だと
ほら、そのあとに残るぼんやりとし ....
、夜
酔ってばかりの
未解決の心身に、任意の心身
合わせることで隠し合うことを
少し疑いつつも仮に幸福と決めたら幸福と言い幸福と呼び
初めて見上げる天井を見上げ、私
知ってる? ....
たったひとつの日没で
子供の左の手の中の
逆さの野の草の束からすんなりと
午後の初夏は落ちてしまい
子供の左の手は
無数の落胆のうちのひとつとして
野の草の束を、用水路 ....
煙る空の
灰の深く
空は、どこか深くに
航空機を押し殺している
その、灰色の腸の痛みが
低音部に、轟く
その下で
タンポポを
想像妊娠した人たちの衣服だけが
黄色 ....
蛾か何かの最後尾が
視界の斜め上をかすめ逃げ去る場面、に似た
或いは、目尻の痒みにも似た
地下鉄の、蛍光灯の、黄緑色の、光芒の
消える寸前の瞬間と消えた直後の瞬間、との
交互 ....
冬の病院の
日曜日には車の少ない駐車場の
荒々しいアスファルトの
理由も何もない黒いところに
石灰を撒き散らす
何処から引用した余白なのか
誰も見透かさないからこそ
安心して引用 ....
指、で押す
蝉のお腹の柔らかさのことを
私はぼんやり考えている
お腹、を
開いた人は
仰向けになり空の方角へ開いている
光、の直進は
結局ことごとく挫折し ....
屋根の下で行われていた 歪な行為の為
一旦泣き出した子供の泣き声は
とうとう消え続けるのだった
すべての 眼に マタニティ・ブルーが
満ちればいい 満ちればいい
そして 溢れ ....
043BLUEさんのA道化さんおすすめリスト
(12)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
赤錆わずらい
-
A道化
自由詩
16
07-1-7
輪郭期
-
A道化
自由詩
12
06-9-14
脱衣録
-
A道化
自由詩
25
06-7-27
乱
-
A道化
自由詩
8
05-7-26
純
-
A道化
自由詩
24
05-7-3
初めての天井
-
A道化
自由詩
5
05-6-11
単なる夕刻
-
A道化
自由詩
9
05-5-21
色彩冷戦
-
A道化
自由詩
7
05-2-26
擬態の森
-
A道化
自由詩
10
05-2-15
余白の引用
-
A道化
自由詩
7
04-11-19
遠隔作用
-
A道化
自由詩
9*
04-8-5
マタニティ・ブルー
-
A道化
自由詩
5
04-3-18
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