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「不思議だね、みんな死んだらいいのにね」ってビルの65階の夜景
もう少し待って 60年くらい経てばさみしさが死因で死ねる
{引用=6月、梅雨 ....
青き百合を水に葬る手のひらのかたちのように流れゆく指
横隔膜の失いたる平衡感覚で剣のうへももはや荒野
牛乳を一気飲みする冷たさにすべての蝶の真白く映えり
目を閉じて遠き木 ....
{引用=高速で回転している花束を見ている朝の洗濯機の前
小窓からしゃぼんの香り飛び出して空に散らばる雲の石鹸
仰ぎ見る雲は雨雲どんよりと黒い何かをぬぐえぬ散歩
....
(RT会議室Aでの出来事)
暗い部屋AC機器のランプだけあたしじゃなくて窓を開けたの
新しい部屋は2人も入らないよ1.5人入れば充分
泣くだけのお部屋があるの地下五階 ....
平成十七年五月十七日
半歌仙連歌「木漏れ日まるく」の巻
於 RT会議室A
表
発句 夏木立木漏れ日まるくなりにけり
脇 手足伸ばして歩く歓び
第三 園児らの帽子ばか ....
暮れていく夏空に似た恋をして大人になったつもりでいたの
言わないでほんとはもうね気付いてるあなたは優しいだから辛い
どうしても言えない言葉を胸に抱きあなたとわた ....
暖かな雨に追われて迷い込み君と出会った六月の町
徒に花びら数え占った恋の行方を君も知らない
花は花やがて綻び散るものの定めの前に花鋏有り
裏庭でか ....
好きなもの 好きだと言えない その気持ち 空に浮かんで 星屑になる。
愛の矢を 飛ばしてくれるのは いいけれど 当たらなければ 意味は無いのよ。
連なった 愛の言葉は そのまんま ラヴソングにと 変身していく。
花びらを コーンフレークに 混ぜてみる 君との 甘いキスの 味かも。
雪のないアスファルト踏む嬉しさに駆け出して跳躍 春が好き
こりこりと先のほうから順番にリズムとられる 竹の子が好き
{ルビ冷酒=ひやざけ}と桜とおにぎりがあればふわりと楽しい 御花 ....
きみがまだ少女の頃はぼくもまた少年だった すれ違う駅
きみと向かいあって話した教室が世界のすべてであったあの夏
きみの吸ってたマルボロライトを吸ってみる吐き出す煙が重い七月
....
風呂上りの一杯がうまいと言った父は二度と出てこなかった
キリンが大量発生した日は知らないものに名前を書いてた
「呆気なく過ぎ去っていく春」と落書きされた犬が可哀想に
....
レスポールの重さ肩に喰い込んで動かぬ指をもどかしく噛む
ジミ、ジム、ジャニス、ジョン、おれのイニシャルもJならよかった
スタジオの隅で誰かを待っているネックの折れた6119 ....
いつまでも星の見えない東京をピンクに塗った兄貴を和姦
声優の違うのび太は土曜日の昼ドラなんかに癒されている
ジーパンのチャックを開けてメギラマと唱える男子トイレの隅 ....
楽しいショーの始まりだ!と言いながら僕らは産まれてきたはずだ
僕に名前が無かったころ、魂は行き先を欲してなかった
たくさんの人、たくさんの名前、溺れそうになって君の名を呼ぶ ....
俺達の 首を締め上げるんじゃねえ それで 晴れてくれなぞ 願うな。
モズクガニのことを考えながらパスタを食べる深夜のデニーズ
明日の朝何を食べようか、と手をつなぎ 春の屋上からダイブする
バスに乗り行ける所の限界は終点までと終点で気づく
....
失恋の 3分後には 何もなく カップラーメン 出来あがる。
人間は 空を飛べないわけじゃない 空の色が 気に食わないだけ。
1 一 一つだけわがまま聞いてくれるなら曲馬団には売り飛ばさないで
2 二 二人ともそれぞれに夢を見て眠るとてもよく似た夢ではあるけど
3 四 鶴亀算宿題ならばよくお聞き、坊やよ亀の足は ....
初めて 制服を着た あの日から 早6年過ぎ 卒業す
ターバンを卷いた「ミスター念力」の原作での名は「GURU」でしたとさ (念力)
數々の呪文を覺えるそのための呪文を忘れた赤毛の少年 (呪文)
谷君の「謎の圓盤UFO]のプラモを壞して逃げ ....
先生 この前のテストは100点だったけどBでいいです先生私先生が好きです。
ラメ入りの少年 惚れさせてしまうのは男どもばかり 生理も来ない
触れてとは言わない言えないでも触れな ....
二日目のカレーに冷えて立つ母は火に掛けて最早温まらず