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お三時に彼はハンドルを回し
胸の部分の扉をパカリとひらいて
よい風を招くために
陶器のオルゴールを鳴らした
それは凛とした音色なのだけれど
彼はハンドルを回すことに執心していたの ....
それはかすかに透きとおっているので
向こうの景色がいつも滲んでいるのでした
朝霧を 食み食み
押し殺されたような時間を過ごし
まれに降る雨のために山裾で低い警笛を鳴らしたり
青い ....
あたりさわりのない野辺は
どの角度から見ても真直ぐだった
だから
生き物の骨組みはどこからでも見れた
胸のあたりの骨の向こうは
いつも何かが始まって
終わっていた
始ま ....