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1.
かみさまは、どこですか。
2.
かみさまは、どこですか。
道すがらたずねると
あっち、と指をさした人がいたので
ひたすら あっち、に向かって歩いた
歩いて歩 ....
ゆるく、なります
( ゆるく、なります )
髪の毛の先っぽ
まで
凍ったまま、に
肩までつかっては
たちのぼって消える
白、を
ひとすじ、ひとすじ、
つむいでゆく
と
わ ....
あの日
しゃがんで拾った貝殻は
引き戸の奥
ひしめきあいながら
眠っている。
波に濡らしてしまった、
と泣いた
スカートのすそで
今なお
夕暮れは踊る
あの日
目の前を ....
宵闇、
五線譜の電線 で
輪郭のぼやけた影だけの鳥たちが奏でるのは
誰かの
失くしてしまった、声
あるいは、足音
にも 似て
道しるべにするには あまりにも
不たしかな
風通しの ....
なにかを知るはずもないのに
海はそこにいて
呼んでいる
なにかを知るはずもないので
海はいつもそこで
呼んでいる
誰を
誰を
誰か を
きみとはどこから
どんなふう ....
退屈をにぎりしめて
おもてへ出た
そぞろ歩きのアーケード
レモンの駅のホーム
まわるバスターミナル
あと3日で実が落ちるびわの木
ドアの前についた時
にぎりしめていた退屈は
ど ....
右曲がりの坂道を
30歩のぼったところ
雨上がりには
アジサイが
酸性やアルカリ性に色づくので
それならば涙は、と
通りすがりのにわか雨を
ふたたび
つま先に
ひと ....
路上の車の窓ガラスを
ツバメの低空飛行が横切る
それを見ないふりをして
7月はやってくる。
その間にもわたしは
あなたのことを見ている
アジサイの花びらで
四つ葉を作ってよ。
....
気がつくと きみは
魚になってしまっていたので
ずっと
きみを知っていたのに
はじめて見たような気さえした
望遠鏡をのぞくと いつも
波がよせては砕け
飛び散る
セロハ ....