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　　　暗闇の中に、
　　　わたしはあなたの
　　　横顔を探したい
　　　満たされて静かに微笑む
　　　十六番目の月のように
　　　もういいのだと言った
　　　あなたの横顔を、
　　.... 　　やさしさの
　　形は何かと尋ねたら
　　君は丸だと答えたね
　　金柑蜜柑夏蜜柑
　　すこやかに香り

　
　　夕暮れの
　　色は何かと尋ねたら
　　君はまっすぐ指差して
　.... 　　雨が降る日曜日の午後
　　雨宿りをした金木犀の木の下で
　　電線に連なって揺れる雫を見ていた
　　耐えるように震えながら
　　世界を逆さまに映した雫が静かに落ちる
　　君はその小　.... 　　打ち寄せる波の数をかぞえながら、
　　そのかたわらで
　　ぼんやりとあなたのことを想ってみたの
　　砂に書いた手紙は、
　　しだいに波に攫われて消え
　　そんな風に、
　　想い　.... 　　嵐の日にカンパーナが遠くでないている
　　そんなに悲しい声でなくのはやめてくれ
　　森が揺れているよ
　　悲しい悲しいと、
　　カンパーナ
　　誰もおまえの森を奪いはしないのに
　.... 　　暮れていく夏空に似た恋をして大人になったつもりでいたの


　　言わないでほんとはもうね気付いてるあなたは優しいだから辛い


　　どうしても言えない言葉を胸に抱きあなたとわた　.... 　＊夜半過ぎに


　　夜半過ぎになって、その悲しい報せはもたらされた。
　　そっと肩を寄せてきた黒猫が、
　「それは悲しいことだわ」
　　と、うわごとのように何度か繰り返した。
　　少　....

フォマルハウトさんの嘉野千尋さんおすすめリスト（7）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
十六夜	- 嘉野千尋	自由詩	11*	05-8-3
金柑蜜柑夏蜜柑	- 嘉野千尋	自由詩	12*	05-6-22
六月の二人	- 嘉野千尋	自由詩	13*	05-5-27
東の海辺から	- 嘉野千尋	自由詩	4*	05-5-21
嵐のカンパーナ	- 嘉野千尋	自由詩	6*	05-5-15
夏空のオペラ	- 嘉野千尋	短歌	8*	05-5-14
黒猫と少年（１）	- 嘉野千尋	散文(批評 ...	10*	05-4-17

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