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我ひとり凛と咲きたるケイトウの立ち姿に見る揺るぎなき赤
夕焼けを映して林檎の色づいて食むる乙女の頬にうす紅
ひそやかな紅き花よと見惚れたる君のまなざし吾もまた乞う
い ....
ラジオから 母の青春 恋の歌
流行(ハヤリ)は無縁 かなしい恋は
「なつかしい」 「子供が言うな そんなコト」
そろそろ似合う? いつかの夕暮れ
....
別れ際
君にてのひら にぎられて
キスかと おもえば
「じゃあ」と カラブリ
深海に響くサイレン 旋律のようなうねりはやがて波へと
呼吸ひとつ躊躇うほどの静寂に抱かれて眠る幼い嵐
海水に混ざれぬ雨が沈みゆく マリン・スノーの一粒として
なにもかも蒼 ....
洗車用ホースで水の弧を描けば重なる虹の橋ふたつみっつ
あきらめの悪い蜩夏の背にしがみついてうわぁんと泣いて
初嵐小昼の庭を吹き抜けば夏痩せのポチ鼻先で追う
稲の穂 ....
夏の陽に ふと振り向いた我が恋は
あまりに異質で けれど愛しい
この恋に 気づいたときは 手遅れで
命かけても あきらめられない
なんとなく 落ち込む夜 ....
追いたいと思う心理を知り尽くし残り香すらも残さぬウサギ
いつもはね慎み深い私なの 貴方は特別“私を食べて”
「首を切れ!!」怒鳴るクィーン黙々と従うスペード恋は盲目
30 ....
蝉時雨 「恋し恋し」と大合唱
一度きりだといのちをこめて
忘れたよ 待ち合わせてた 花水木
やさしい声も あなたのキスも
覚えてる? 笑ってくれた あなたのやさしさ
涙も枯れた うつむくわたし
すきだった すき ....
間の悪さ 前世の因縁、掃き捨てて
わたしと恋に おちてください
「今だけは」 一言だけが 君の恋
わかってるフリ 気づいてないフリ
奥底に 過去形で ....
ぼくたちの出会いを事故と名づければたちまちエアーバッグが邪魔で
消えかかる蛍光灯の真似をするきみの瞬きずっと見ていた
きみのその背中の刺青の蝶を捕らえるために彫りし蜘蛛の巣
....
さぐり合い 気があるんだか ないんだか
それともおれの 勘違いかな??
生真面目にあいさつ交わすその影にほほ笑み潜むデスク前にて
ためいきは貴方の家庭(うち)に置いてきて私の前ではヒーローでいて
バブル期の企業戦士は家も見ず寝る間も惜しんで女を抱いた
....
いつ見ても 笑ってるけど 知ってるよ
ちょっとの無理が 少しつらそう
思い出は 美しすぎて なんてウソ
声も出せない あの日の通学路(みち)は
いつもなら 「バイバイ」と言う 別れ際
....
あの嘘を見破るなんて野暮なことしなきゃよかったサヨナラ純情
ツマラナイ女になるなと口癖のように云うから泣いたりしない
ピンヒールの靴を履いたら女王様君はかかとの下で傅く
口紅の色を迷 ....
暮れていく夏空に似た恋をして大人になったつもりでいたの
言わないでほんとはもうね気付いてるあなたは優しいだから辛い
どうしても言えない言葉を胸に抱きあなたとわた ....
連なった 愛の言葉は そのまんま ラヴソングにと 変身していく。
花びらを コーンフレークに 混ぜてみる 君との 甘いキスの 味かも。
異国の名二人の前に立ち並ぶ飛べるのならばどこでも良かった
落ちていく温度もペダルの回転も雨中の喧嘩ドラマ未遂
振り向いた先にあなたはいなくってドアも閉められ抜け殻輸送
鏡にも映らぬ自分を君が知る装飾なしの笑顔泣き顔
オレなんてアタシなんてと赤ら顔錆びた刀で不幸合戦