君はどんどん奪っていく
やすらぐ
はずの思い出を

蒸発するだけの
存在と

信じられたらよかったのに

どれだけ
季節を繰り返し
君が過去へと沈んでも

君はどんどん奪って ....
空は鋼鉄製の空
優しい飛行機だけが
僕らの所有する
すべてだった
乗客は皆
海のかたちをしていて
ポケットは
いつもだらしない
客室乗務員が
小学生のように
一人
また一人と
 ....
目の前を何回か通り過ぎたと思ったら
いつのまにか腕の中にいた

陽だまりのなか
生まれた熱をくるむようにして

うっとりと瞳を閉じたのは僕の方だった

     
わかりあえない
という
隙き間を

麻痺させるために
キスを する

まぶたを閉じるのは
酔いしれるためでなく

誰かを
明確に思い出すため


ある種の昆虫は
だ液と漆 ....
すべてが終わると
その町にも銃を担いだ人たちがやってきた
彼らはこの国の言葉や
この国の言葉ではない言葉で話すものだから
町の人々はますます無口になった

少年は喧騒と沈黙でごったがえ ....
ブランコに51kgぶらさげて光らすための助走をつける


20歳になったら生きる意味がない崩れるための両足で立つ


空っぽになるのに伴う痛みならどこでなおしてもらうんだろう


 ....
さいとういんこさんのお腹は大きい
大きく膨らんでいる
さいとういんこさんの子供が大人になる頃
僕はもう59歳だ
それまで生きているかどうかわからない
生きているつもりもないし
自信もな ....
甘栗むいちゃいました
三点倒立で甘栗むいちゃいました
航空ショーで甘栗むいちゃいました
筋肉ミュージカルで甘栗むいちゃいました
死海で浮かびながら甘栗むいちゃいました
女性専用車両で甘栗むい ....
  暮れていく夏空に似た恋をして大人になったつもりでいたの


  言わないでほんとはもうね気付いてるあなたは優しいだから辛い


  どうしても言えない言葉を胸に抱きあなたとわた ....
寝ぼけ眼で目覚めた朝
伸びをしてそれに気づいた

目の前の鏡の中で飛び跳ねる
悪戯っ子のような髪
黙らせるように押さえつけても
すぐに飛び出す反抗期
大人しくなってしまった自分と対照的で ....
昨日の夜チャットにて即興。
一生懸命やってる方には申し訳ないです。そんな感じなので、見逃してください。。。


お題あり。4つ。



(灯篭)
灯篭の中にお化けいるよ 嘘ほんと ....
                   − 素子へ、特別版 −


子供の頃は戦後のモータリゼーションが
発展し始めた時期で
うちの車は初代パブリカのデラックス
その頃は車のグレードと言った ....
夢 とか
朝日 とか
キラキラ とかの
ことばがわたしの
語彙から消えて

抱きあって とか
そら とか 
帰れない とかの
ことばが増えた

セックス
という単語を
使える ....
私は、以前から新宮栞さんの詩にぶちのめされています。
こんなすごい詩はめったにお目にかかれないと思っています。
新宮さんの詩のすばらしさは、そのテーマ・構成の仕方・文体等さまざまな側面がありますが ....
以前、ニフティの「現代詩フォーラム」で詩の素材についての話題がでたことがあって、「テレビかなにかで見たことあるようなものではなくて、自身の体験を昇華させたものじゃなくてはダメだよ」みたいな意見がで .... 夕暮れに
ひめりんごの花弁が
雪のように散ってゆき
落ちた先は
あの子の眠る
寒い土の上でした


最期の言葉も
交わさぬまま
突然
冬空へと消えた
一つきりの ....
もけはチェロのように鳴く。
もけはタンポポみたいに柔らかい。
もけはぷくぷくしていて、ぽこだ。

もけは時々すねる。
もけは時々おいたをする。
もけはいつも寂しがりやだ。

 ....
あわわ、しばらく書くの忘れていた(笑)
さいわい、いま少し時間がとれるので進めておこう。

先日、古本屋で「現代詩講座(創元社)」の第一巻と第二巻をタダ同然で買った。発行日が昭和25年だから、半 ....
 加速中の一歩は、減速中の一歩よりはるかに重い。忘れることはたやすいが、思い出すことは更に容易だ。
 地下鉄を歩く。 

 離島をイメージする。
 ほぼ真円、全周三キロメートル、最高標高百メー ....
コンクリートの塊を
墓石代わりに頭に載せて
誰が強いか
潔いか
魂較べする

普通選挙が施行されたときは
嬉しかった
そんなことを言う人は
居なくなった
歳月は人を殺す
 ....
春の鼻先で鶯どもが歌う
淋しい発声練習
その声に誘われて わが幼年の町へ向かう
死を虐殺する季節
音も 物も
すべてに色がつき始めるが
この骨のような町はいつまでも
錆付いた単色のまま
 ....
謳歌する冷蔵庫の中の牛乳 冷える身体は一人のもので
日曜の午後の桜の眩しさに白昼堂々犬を買います
僕が犬を触ることができるのは夜に牛乳皿を割るとき
君と犬の似ているところ探しては沈む夕日に口笛を ....
もうずいぶん昔のことなのに
最近になってもあけみは
僕の前に現れてきて
彼女はまだ
忘れていないらしい


        僕が彼女を忘れていないように
           それ ....
(Sample1.)

地図の中では
私、鳥になることが出来た
このどうしようもなく腫れぼったい目が
磨りガラスを通したように薄い朝焼けを映していて
二度と乗ることもない列車で恋をして ....
始まりの声に耳をすませば
それは静かでも力強いことに気づく

あなたは
不確かな未来を希望にからめて
堅く結んだ約束を口ずさむ
こぼれたいくつかは落下して砕け散っても
受け止めたいく ....
 季節の名を呼ぶな。白紙のような、はじまりのような、実際にはでたらめの
地誌。そんな緯度にバビロンは無いぞ。想像上の怪物、あなた。私はすぐに忘
れてしまう、砂粒のようで、出かけようとしている、広が ....
君はとろけるくらいの未熟さで
むきだしな僕を包んでくれる

その優しい色は
あざやかでなめらかな感触
デミグラスソースの中に沈みそうになっても
小さな浮島のように寄り添って
深い味を奏で ....
ひるがえる
水の分子
玉となって
雨となって
降りそそぐ
鳥でさえも
ひるがえる
水の玉に
水のために
ひるがえり
ゆっくりと落ちてくる

空を見る
地に視線を落とす
ひる ....
空き地は誰のものでもないと思うのは間違い
だから持ち主に黙ってそこで遊ぶかわりに
持ち主に黙って
くっきりとした明るい枯れ草を見ていよう
片隅にはえている一本だけの雑木林に寒さを忘れよう
き ....
流れにさからってのぼってゆく鮭の産卵のよ
うにうたうたうものは自らを束縛するすべて
のものに抗いうたうたう水の飛沫がとびちる
ようにうたのかけらはとびちりその濡れてふ
とった水を全身に浴びて鰓 ....
汐見ハルさんのおすすめリスト(137)
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二人なのかな- いとう短歌205-5-6
スタンダード- 大村 浩 ...自由詩55*05-5-4
語彙- umineko未詩・独白5*05-5-4
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