ぼくは というと
このからだに いま とどまっている
このからだが うごくことを やめたとき
ぼくは からだと ともに
たしかな きおくを おいて
どこへ つながってゆくのか
わか ....
荒木さんが
すっぽんが獲れたから
食べにおいでよ
と言うから
友達誘って
焼酎抱えて
出かけていった

すっぽんは
みごとに捌かれ
くつくつと
鍋の中でうまそうなすき焼き風味で
 ....
かなしみが

すこしずつ こりかたまって

そうやって できた石は

どんな色してるでしょうか

にごった 灰色だったりすると

いやだな

すきとおった 青い色なら

い ....
人は誰もが
{ルビ完=まった}きできそこないであり
どこへ行っても人の輪へ入れば

金曜の夜の飲み屋では
ぶーすか ぶーすか {ルビ愚痴=ぐち}っており

海の向こうでは今もなお
 ....
ポストになりたくて男は
ポストの隣に立ち大きく口を開けた
ご丁寧に首から
「本物のポストです」
と札もぶら下げてみた
けれど誰も手紙を入れてはくれない
華やかに装った初老の女性も
 ....
今日も俺は核家族のために働く
核家族を食わさなけらばならない
路頭に迷わせてはならない
俺はいとも簡単にスマイルを作り出し
その唇の端には
いつも核家族がぶら下がってる
連休は月並 ....
さて

俺はちんこが小さい方だが
あまり気にしていない
中学くらいのときはまわりと比べて少し小さいんじゃないかと
悩んだこともあったが
もっと小さいやつもいたので
普通に生きてこれた
 ....
雨が降る
赤い丸型ポストに
届けられるはずだった
ホワイトデーのお返しが
ぽつんと残っていて
送り主のドキドキと
受け取り主の喪失を
抱え込んでいる

雨が降る
路地裏の捨て猫 ....
もうみたくない
憂鬱な雨

窓には
静かにあたるけど

心の中に
どかどかと入り込んでくる

嫌な嫌な雨
虫が一匹
やってきて言いました
もそもそ なにかください
足を交換すると
あたりを闇雲に踏みつぶしました

鳥が一羽
やってきて言いました
ぱたぱた なにかください
手を交換する ....
妻と二人で梅干を漬ける
台風が近づいている
空はまだ晴れているけれど
窓から入る風は生暖かく蒸し暑い
梅の実の良い匂いがする
水洗いした梅の実をタオルで一つ一つ拭き
ヘタを楊枝でほ ....
感情の糸をわたる指先は
安いヴァイオリンのように響いて
逆立つ髪を宥めれば
傾いた首の方へ流れてゆく


(鼓膜を抜けて届いた先には
 やわらかいあなたがまるまっている)


明滅 ....
若い!!のに 独り善がりの世界平和的願望
たったひとつの詩を書いて 疲れたツラして
修羅場を幾つも潜り抜けてきたみたいに
”闘うのもラクじゃないね” だなんて…


若い!!のに カッコウ ....
三千世界の ヲタクを殺し メソと不貞寝が してみたい





欲しがりません この世では





飽きたら地獄や





悪妻先に たたずかな



 ....
噂を聞いて連れられて見に行った君に 惹かれた
そのあとは斜度60°ほどの坂を転げ落ちる勢いで
もう 僕の全ては奪われた
僕の大切な人の中で一番 話を交わした数は少ないけれど
今までのうちで二番 ....
遠くから はさみの鳴る音が聞こえる
それはとても正確で 狂いの無いリズムで
冬の雲を切りそろえ 月の出る準備を
飛び散った雲は星に変えよう

はさみの刻む音で 月がくる
光輪のファーを巻き ....
夕べ 腐った天ぷらは
生ゴミとなり
土となり
芽となり
葉となり
猿となり
類人猿となり
赤ん坊となった
息子

どっかで間違えたらしい
デュシャンにはなれない。
誰も。
だから僕は言葉をぶつける。
誰も映らない鏡に向かって、
その後は末永く
ぬくぬくと暮らしましたとさ
で寓話は
おしまいです
きっと
ぬくぬくと太って
ぬくぬくと死んだのでしょう

巨大な筆でした
ある男が一生涯をかけた筆でした
これ ....
コウちゃんはお兄ちゃんだから、
小さなアヤちゃんの めんどうを見てあげなければいけないの。

アヤちゃんがしゃがみこんでしまったら、
いっしょにしゃがみこんで、
「どうしたの?」ときいてあげ ....
 *

文献によればビー玉沿線の原形が見いだされるのは乾永4年というから
はるか安土桃山時代まで遡る。むろん当時は鉄道の概念はなく線路など
というものは存在しないがビー玉を直やかにすべらせるた ....
お茶漬け一杯!と叫んだら
かわいいおねいちゃんが現れた
僕はお茶漬けを頼んだのに、と思って
悪いけど部屋の隅に座ってもらった

気を取り直して
お茶漬け一杯!と叫んだら
天井から札束が降 ....
空き缶を蹴飛ばしたら、僕だった
残っていた中身が飛び散った、僕だった
野良犬が怒り狂って追ってきた、僕だった


慌てて電柱によじのぼって見回した


空き缶は車に潰されてぺちゃんこで ....
つづら坂のてっぺんが赤く燃えて
曲がり角のそれぞれに暗がりが生まれる
それがくねくねと蛇のように眼下の町へ
影法師が一組
手前の角の煙草屋の暗がりからあらわれて
穏やかな夕日にそっと目を伏せ ....
8つのおとうとは
私が夕飯時になっても
食卓に来ないので怒っている

8つのおとうとは
私を呼んでも返事もしないと
私の部屋のドアを蹴り
「何か悲しい物でも、隠しているのか」
と問 ....
小さな君は 小さなまんま子供を産んで
子供を産んでまた子供を産んで
100%は素直に喜んでいない僕を尻目に
(僕といっしょにいればよかったのに)
腕だけが太くなってみっともない と言う

 ....
私は大腿骨である
私は頸骨である
私は肩胛骨であり鎖骨であり肋骨であり
胸骨であり恥骨である

私は横紋筋と平滑筋である
私は繊維質の束である

私は気嚢であり胃腸であり  ....
見つからないのは
覚悟の上であって








































 ....
とり とんだ
おもいたって
くものうえまで



とり はばたいた
どこへいこうか
かんがえながら



とり とびつづけた
きぶんがよくって
どこまでも



と ....
そばのつゆだと思っていたものは
実は雑煮
餅が沈んで姿を眩ましていただけだった
陽動作戦だ

存在しないそばを探した数分
二度と戻る事は無い、だから
恨み節の碗に雑煮を注ぐ、そして
食 ....
Tsu-Yoさんのおすすめリスト(295)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
つうかてん- 玉兎自由詩18*05-7-17
夏にすっぽん- 草野大悟自由詩12*05-7-17
どんな_いろ- こむ自由詩8*05-7-17
深淵に響く足音- 服部 剛自由詩8*05-7-16
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核家族- たもつ自由詩1505-4-23
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雨が降る- 385自由詩3*05-3-23
- 自由詩3*05-3-23
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梅干- たもつ自由詩32*05-3-9
慟哭- ベンジャ ...自由詩16*05-3-2
うそつき(みんなのうた)- 虹村 凌自由詩6*05-3-2
少年キレ易く学成り難し- 呉汁±自由詩405-3-2
順を追って- 小太郎自由詩105-2-7
冬夜の月- ふく自由詩8*05-2-6
進化の過程- 加藤泰清自由詩405-2-6
「_デュシャンにはなれない。_」- PULL.自由詩2*05-2-6
未来- アンテ自由詩305-2-6
コウちゃんはお兄ちゃん- イグチユ ...自由詩505-1-22
ビー玉沿線- 角田寿星自由詩705-1-22
お茶漬け一杯!- ベンジャ ...自由詩4*05-1-15
僕だった- ベンジャ ...自由詩13*05-1-11
つづら坂- ワタナベ自由詩18*05-1-9
おとうと、怒る- 月山一天自由詩1505-1-9
チイサナ- クリ自由詩205-1-8
言うまでもないこと- 佐々宝砂自由詩1005-1-4
さがしもの- くしゃみ自由詩4*05-1-3
とりとんだ- 松本 涼自由詩4*05-1-3
オペレーション雑煮- たいにぃ ...自由詩2*05-1-2

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