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だけど、少し顔を上げただけでだめになってしまいそうだった。
抱えた膝も、自由奔放な髪の毛も、平和を思わせるような日和の午後も
自分の意識とは無関係に廻り続けているだけの時間や、周囲の目は
本当は ....
そうだ。あの空々しい夜明けの日
あのひとがわたしを呼んだ
わたしはかのこだった。
今ここにはない、となりの席で
あなたがわたしを呼んだ
わたしはかのこだった。
もしかしたら、夕方5 ....
不器用に煙草を齧って、思う、誰か。
こんな夜中に、行き交うタクシー。
一歩歩けば書いて、また一歩歩けば書いて
ちっとも進まない。
書くことばっかり考えてて
あたしはただの口煩い女だよ。
....
毎日、目覚めの悪い朝と
目覚めの良い朝が交互にやって来る
なのに私はいつも
何も知らなかったかのように
それを迎え
目覚めの悪い朝
関節の痛む朝
カーディガンの袖口から手は無い
昨 ....
・・・して、私のすぐ傍をかすめていくだけだった。
なのにその度に、びくびくしていた。
礼儀正しい人間は好きだし、
賢くて物腰のやわらかい大人が好きであった。
その私より背の高い、一つ年下の女の ....