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自分が何者であるのかを忘却したヤモリが
月夜の草原を歩く
湿った土の上を迷いながら
虫の恋う声を聴いていた

冷えた風がつるりとした肌を撫でる
ヤモリは小さく震えた

きょろりとした眼 ....
僕は世界の広さに悩み
君は夏の陽射しに笑った
アスファルトの熱と 急な坂道
駆けていったのは 子供の頃の僕たちで


坂の上では君が待っている
麦わら帽子はいつだって風に飛ばされて
 ....
       八月二十七日 午前三時


     ひっそりと聞こえる祭囃子や
     遠くであがった花火に
     いつでも僕らの世界は置き去りだった
     それでも ....
   八月二十七日 午前二時


   病室の小さなベッドの上
   真っ白なシーツをかぶって
   はしゃいでいました
   夏が
   終わるのを知って


   少し ....
minaさんの紫乃さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
守宮物語- 紫乃未詩・独白3*06-1-19
夏色寓話- 紫乃自由詩11*05-7-28
追想と花火- 紫乃自由詩11*05-7-23
サナトリウム- 紫乃自由詩15*05-7-20

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