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濃密な波に揺られる
ひとり
ごく自然に
指が落ちていく
言葉を持て余したまま
閉じた目蓋、唇
ぜんぶ、あなたへの思いに
結び付けて
深く、息を吸って
その声で
名前を、呼ん ....
何か間違った翌日の光の眩しさ
カーテンは必ずしも薄緑色で
少し笑って
決意した時の喪失感
自我が縦に割れていく
空間が一つの存在を許すシーン
数秒間だけ、ヘリウムのちからに乗った
....
かなしいのかと、眉を顰め訊かれた
僕は、そう僕は、
かなしいのかも知れない、僕は
声をあげていたのだろうか、僕は
平凡な十六歳だよと、僕は
手首を切ってみれば分かる
僕の血管には、言葉 ....
空気の硬さも変わって、秋
くしゃみを3連発する
「風邪かな。」
知らんよ。
今日は大腸、それに頭、結膜炎
昨日は咽喉、腰、頭、鼻炎という具合に
最近は腹、過呼吸、動悸、眩暈、寝過ぎた。 ....
強くならなきゃいけないと、
その子は言っていた。
忘れていたのは、
見失っていたのは、
理想の裏側、欲の裏側。
たった一日で何歳もの年をとった、あの日、
何かがはじけて叫び出したのを、
....
右のつま先から、すうっとゆっくり手のひらを滑らせ、裏も表も愛すよう、追い駆けた幸福。
と、感触を遮る憎い醜い凹凸を見つけては、取り繕うなんて傲慢な真似も出来ずに、
素直に、そしてとても純粋に、それ ....
今晩は
充満していくケムリに
退治されてしまおうか否か、
迷っているところです。
景色が白っぽく見える
夢の中みたいな、
子供心に
胸がドキドキして居ますの。
虫がきらいか ....
ずたずたに切り刻んだり、
くしゃくしゃに丸めたり、するわけでもなく
例えば、鼻をかんだティッシュと一緒に駅のごみ箱へ
自らの名前を捨てた。
あの日から。
手を繋いでも口付けても、抱き ....
カバーしている
とても上手に
カバーし続けている
世界は
眠る猫の薄いくちびるを
只管にクリックする
とても上手に
世界は
君を奪ってゆく
泣かない君を