すべてのおすすめ
ふらつく頭以外に何も無い夜には、
輪郭の断片だけをなぞって、美しい記憶を思い起こそうとする。
自分の薄くなってうねった髪をかき上げれば、
君の柔らかで豊潤な髪を思い出してしまう。
別の妄想に逃 ....
君は匂いがなくて良いね。
彼女は枕元で言った。
僕が間抜けな顔で、自分の体を嗅ぎ始めると、
「そうじゃないんだけどね」と視線を外して笑った。
君の髪に残った、
君が嫌いなはずの煙草の ....
二人ベットで退屈なニュースを見てる。
「腕枕した手が痺れるのは、
ハネムーン症候群っていうんだぜ。」
君はそっけない返事、頭をどける気配もない。
ニュースは温暖化現象の話題。
コメン ....
僕の髪は癖っ毛だ。
手入れもしないから、キューティクルもなくうねり、
絡み、解けることなく、摩耗して千切れる。
だからという訳では無いが、
君のウェーブがかった髪が好きだった。
退屈そう ....
自分でも信じられないけど、
もう家には帰りたくないんだよ。
君には信じられないかも知れないけど。
この狭くて汚い部屋が、
君が帰ってくる場所だと信じてるんだ。
惨めたらしくね。
今 ....
君をモチーフに詩を書いたと連絡したら
由良川は通勤で毎日見るし、
山家城址も裏山みたいなもんやけど、
歴史の移ろいなんか見ないとの事。
船を出して釣りもするけど、
「ああ、今年もひぐらしが鳴 ....
友よ。
君が家業のために帰郷して
随分久しいが、変わらず息災かい?
僕は昔、君とやっていたように、
言葉をひり出して空虚な自分を埋めようと
また足掻き始めたよ。
ただ、僕にはやはり ....
君が食べたいと言ったから、
近所のスーパーでスモークサーモンを買った。
298円──破格の値段だ。
「皮がついてる……刺身の切れ端?」
ほとんど文句に聞こえるコメントを呟きながら、
オリ ....
一番恐ろしいのは、己の弱さ。
そいつが囁く、言い訳という名の誘惑。
夜半過ぎ、映らないテレビに自らを写して、
滲む爪先を凝視した。
奇妙な雨音だけに耳を傾け、
ただ、逃避した。
そ ....
椅子に座し
右足にしがみつく
嘘泣きの
頭を優しく
撫でてなだめる
昔は書きたい事がそこにあって、
それを自由に描けた。
無限に広がる妄想は、
僕を彼処にも此処にも存在させた。
今は違う。
現在地は社会が暗に示した箱だ。
描くこと、その欲求すら失われた ....
幸せは此処には無い。
何時も過去と未来に点在するだけ。
傍らにあるのは空き缶、吸殻、コンドーム。
それと誰かの笑い声。
彼女は激怒した
「私は貴方を理解できない。
貴方がそれを拒否するからだ。」
きょう未明、彼女はそう言って部屋を出た。
大凡36度の熱源を失った部屋で、
僕は寒さに震えて結末を考える。
....
飲み会帰りの赤ら顔と、自分と同じ濁った眼の青い顔が交じった陰鬱な籠。
朝より密度が低いのが、唯一の救い。
今朝はエレベーターで、どんよりした眼の男に睨まれたおかげで、最悪な気分で始まった。
....
カーテンの隙間から
差し込むのは月明かり?
いいえ、飲屋街のネオンです。
だから、聞こえるのは称賛ではなく
酔っぱらいの叫び声
別にいつもと変わらない
ただただ虚しさが募って
灰 ....
積まれた缶ビールを弔って
食器の過去を洗い流し
灰になった溜息に埋もれて眠った
寝不足を冷たい水で隠してみても
鏡には疲れた昨日の俺が写る
「電車とお客様が接触し…電車が遅延して…
....
りつさんの泡沫の僕さんおすすめリスト
(16)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
五感と彼女たちの泡沫2
-
泡沫の僕
自由詩
1
25-10-24
残香
-
泡沫の僕
自由詩
1*
25-10-22
光合成
-
泡沫の僕
自由詩
3
25-10-22
窓辺
-
泡沫の僕
自由詩
1
25-10-21
君の残響
-
泡沫の僕
自由詩
4
25-10-20
手紙(作者コメントをそのまま)
-
泡沫の僕
自由詩
2
25-10-18
手紙
-
泡沫の僕
自由詩
3*
25-10-17
298円(ニーキュパー)の晩餐
-
泡沫の僕
自由詩
3*
25-10-16
弱すぎる
-
泡沫の僕
自由詩
5*
25-10-16
_
-
泡沫の僕
短歌
2
25-10-15
_
-
泡沫の僕
自由詩
2
25-10-15
そして誰かの笑い声
-
泡沫の僕
自由詩
4+
25-10-13
行き先不明(改稿)
-
泡沫の僕
自由詩
4
25-10-11
彼女は今日もほとんど終電と言っていい時間の電車に乗った
-
泡沫の僕
自由詩
2
25-10-10
静かに沈む夜
-
泡沫の僕
自由詩
3
25-10-9
結局最後
-
泡沫の僕
自由詩
3
25-10-8
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する